2016 Fiscal Year Research-status Report
発達性ディスレクシアのリスク児における病態解明と早期支援システムの導入
Project/Area Number |
26780524
|
Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
北 洋輔 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 知的障害研究部, 室長 (90627978)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 発達性ディスレクシア / 読み書き障害 / 実験心理 / 特別支援教育 / 神経科学 / 発達障害 / 保幼小連携 / 未就学児 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、発達性ディスレクシア(DD)のリスク児における病態解明と、神経生物学的エビデンスに基づく早期支援の提案を主目的とする。三年目の本年度は、DDの病態に関わる認知要素について脳機能の計測と解明を行った。エラー認知に関わる脳機能について脳波を用いて検討したところ、特定の障害傾向と脳活動のパターンが関連していることが見出された。また、障害群では健常群に比して脳活動のパターンが非定型であることも明らかになった。これらの知見は、非定型な脳機能が障害に関与することを示しており、DDの病態解明の一助になると思われる。また、昨年度策定した、就学前の児童に対する検査バッテリーおよび早期発見のための調査項目を利用して、調査を実施した。三年目の今年度は、二年間かけて構築した複数の研究機関との協力体制のもと、調査や実験が円滑に進んだと考えるが、一方で他の研究グループによる研究成果発表により、計画時に想定されていなかった解決すべき重要事項も発生した。それ故に、当初の研究計画を完遂するために時間を要することとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
他の研究グループによる研究成果発表により、計画時に想定されていなかった解決すべき重要事項も発生した。それ故に、当初の研究計画を完遂するために時間を要することとなった。
|
Strategy for Future Research Activity |
来年度はDDのリスク児の早期発見のための調査を完了し、早期発見に最も有用な聴取項目を特定した上で、早期支援に向けた提案を行う。
|
Causes of Carryover |
予定していた国際学会への参加がとりやめとなったため
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に国際学会へ参加する旅費などに充当する予定
|
Research Products
(20 results)