2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of stirrer-less micro droplet stirring technology with suppressed contamination
Project/Area Number |
26820027
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Research Institution | Akita Industrial Technology Center |
Principal Investigator |
中村 竜太 秋田県産業技術センター, 素形材プロセス開発部, 研究員 (00634213)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 撹拌 / 電界 / 非接触 / スターラーレス / 電界集中 / In situ ハイブリダイゼーション |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度まで免疫組織染色の迅速メカニズムを解明するために、抗体模擬粒子や実際の蛍光たんぱく質抗体を用いて挙動観察実験を行い、撹拌により抗原と抗体との接触頻度が高まることで染色品位が向上するというメカニズムを実験的に明らかにした。 本年度は、抗原抗体反応が更なる迅速化、さらには撹拌領域拡大に向けた電極形状を検討した。結果として、電極を多極化させることで、液滴を吸引する力は半分になり、また、電極間距離が短くなり、電場の強度が上がることによるシナジー効果により、撹拌効率が良り、免疫染色結果も向上することがわかった。 そして、比較的大きな組織に対応するべく、撹拌領域拡大に向けた電界集中電極形状の最適化について検討した。撹拌領域を拡大すると、従来の平行電極では撹拌は困難となる。そこで今回新たな7種類の電界集中形状の電極を製作し、ナノビーズを用いて電界撹拌を行い、拡散の度合いを数値化した。その結果、電界を4か所に集中させる凸部を有する電極で撹拌効率が良いことがわかった。 さらに、電界撹拌技術の新たな展開としてIn situハイブリダイゼーション(ISH)の迅速化へ応用するための試薬蒸散抑制に関する実験を行った。従来方法では、通常7時間から18時間を要する検体遺伝子と既知のプローブDNAが結合するハイブリダイゼーション工程に電界撹拌技術を適応し3時間に短縮、さらには抗原抗体反応工程にも電界撹拌技術を適用して、DISH法の短縮技術を開発した。ここで、今回開発したDISH法におけるハイブリダイゼーション工程にて、長時間に渡る電界撹拌において試薬の蒸散という課題が顕在化した。そこで、この課題を解決する蒸散抑制剤の選定やその粘度の最適化に関する検討を行い、低粘度の流動プパラフィンを用いることで高速ハイブリダイゼーションが可能であるということがわかった。
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Research Products
(5 results)