2016 Fiscal Year Annual Research Report
Synthesis and characterization of catalysis by a highly crystalline material with high surface area
Project/Area Number |
26820351
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
井上 泰徳 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 研究員 (10713472)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | エレクトライド / アンモニア合成 / 高表面積化 / 塩基触媒 / 12CaO・7Al2O3 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)微粒子且つ高結晶性のセラミックスの合成は通常の固相合成では困難である.本研究では電子を豊富に内包する電子化物(エレクトライド)の代表である12CaO・7Al2O3:e-(以下C12A7:e-)の高比表面積化をターゲットに種々のソフトプロセスである水熱合成法,錯体重合法およびソルボサーマル法による合成を検討した.この中で最も有効だった合成法は水熱合成法であった.他の合成方法では目的のC12A7を単相で得ることができない,もしくは結晶化が進み材料の表面積は低下する結果となった.水熱合成法により得たC12A7:e-上にコバルト粒子を担持させた触媒(Co/C12A7:e-)をアンモニア合成反応に対して用いたところ,常圧下300℃の低温領域における活性はRu系触媒の活性の3分の1にまで迫る活性を示した.また,本触媒はCoの担持量が少ないほど1活性サイトあたりの活性は大きくなることがわかった.X線吸収微細構造によりCo粒子の局所構造を解析したところ,Co-O-Al,Co-O-Caに由来するシグナルが観測された.この結果から,低担持量の試料において下地のC12A7:e-からの電子供与効果をCo粒子が強く受けることができたために1活性サイトあたりの活性が大きくなったと予想された. 2)本研究課題の副次的な実績としてフッ化物イオンを骨格に内包したC12A7(C12A7:F-)が塩基触媒反応のクネベナーゲル縮合反応に対し,固体塩基触媒として機能することを見出した.ハロゲン類は触媒の活性を低下させる触媒毒として作用することが一般的であるが,本触媒はフッ化物イオンを取り込むことで触媒として機能する.フッ化物イオンの導入量の増加に伴い触媒活性の向上が確認されたことから,骨格に内包されたフッ化物イオンが触媒表面の活性サイトである酸素原子の電荷を変化させ,触媒活性の向上に寄与したものと考えられる.
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Research Products
(3 results)