2015 Fiscal Year Annual Research Report
免疫系ヒト化マウスを用いた特異的拒絶を誘導できるヒト癌関連抗原の探索モデル
Project/Area Number |
26830110
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
崔 林 九州大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (30717822)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | DNAワクチン / 腫瘍関連抗原遺伝子 / 免疫系ヒト化マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は以前、腫瘍関連遺伝子とアジュバント遺伝子を内包したブロック/ホモ混合ポリプレックスミセル(DNAワクチン)を用いて担癌マウスにおいてその抗腫瘍効果と高い安全性を確認した。ヒトと実験動物の間には免疫学的応答性に種差があり、ワクチン効果を誘導するヒト腫瘍関連抗原を予測することが難しく、免疫原性の高いヒト腫瘍関連抗原を免疫系ヒト化マウスを通して実験的に探索するシステムの確立は非常に需要性が高くなって来た。 そこで今回の研究においては我々は担癌免疫系ヒト化マウスを作成してブロック/ホモポリマー混合系遺伝子キャリアとアジュバント遺伝子を用いてヒト腫瘍関連抗原遺伝子を担癌ヒト化マウスに導入し、特異的細胞性免疫の活性化をスクリーニングすることを試みた。 まず、我々はNOD/SCID/JAK3null免疫不全マウスの脾臓にヒト末梢血を移植することによってヒトーマウスキメラ成立を確認した。それからヒト膵・胆道癌をマウスの皮下に移植して治療実験に最適な担癌免疫系ヒト化マウスモデルの作成にも成功した。また、腫瘍関連抗原遺伝子は膵・胆道癌で高発現が知られているモデル遺伝子(ヒトのYB1, SART3, Mutant Kras, MUC-1, CEACAM1)を単体或いは融合たんぱくが発現するようにpcDNAベクターに組み込んでアジュバント遺伝子(hGM-CSF、 hCD40L)と組み合わせたDNAワクチンを作成し、担癌ヒト化マウスモデルを用いた抗腫瘍治療実験を行った。現段階では、確実に抗腫瘍効果が出た組み合わせだけをターケットに絞って、その治療メカニズムの確認をしている。
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Research Products
(5 results)