2015 Fiscal Year Research-status Report
イネ光合成過程におけるCO2拡散効率の多様性とデータに基づいたモデルの確立
Project/Area Number |
26850009
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
児玉 直美 兵庫県立大学, 環境人間学部, 研究員 (60594611)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 光合成 / 葉内コンダクタンス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的の1つは、植物の種間や品種間の植物の葉内へのCO2の拡散効率を測定しその相違の要因を調べることである。昨年度は測定システムの作成を主として行い、今年度はその精度の確認を行った。遺伝背景の異なる数品種のイネを用いて精度の確認を行い、測定システムの動作の確認を行った。環境パラメータ(光強度、飽差)を変化させて品種ごとの応答を調べた。得られた結果を元に今後発表を行う予定である。
また、CO2の拡散効率を大きく変化させている要因の一つとして乾燥ストレスが挙げられる。木本植物の多くが生育する場所では、水の供給を自然の降雨に依存している場所が多いことなどが原因で水ストレスにさらされている場所が多い。そのため木本植物を調べることは他の植物の水ストレスの原因の解明にも多くの知見を与えられることが示唆される。そこで研究の目的の一つとして、世界的にも珍しい実験を行っているスイスValais州のPhynwaldの森林で行われている散水実験に参加した。また、研究所内でのモデル実験設備で同様な散水実験設備を作成し、同様な測定を行った。具体的にはWSLの森林成長解析グループのArthur Gessler教授のグループと、これまでの実験によって得られた知見に関する議論を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、数十品種のイネ品種の光合成パラメータを蓄積することは主な目的であった。しかしながら、測定システムの性能上数十品種のイネ品種の生育ステージをそろえて測定することが困難なことからデータの蓄積ができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の最終的な目的である、「大量データに基づいた光合成モデルの構築」のために必要なデータが、現時点の測定システムでは集積ができない。問題の解決としては、①イネ品種の生育ステージをそろえて測定するための生育方法を改善する。②チャンバーをさらに増設する。などして改良を加える予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Harpin Hpa1 Interacts with Aquaporin PIP1; 4 to Promote the Substrate Transport and Photosynthesis in Arabidopsis2015
Author(s)
Liang Li, Hao Wang, Jorge Gago, Haiying Cui, Zhengjiang Qian, Naomi Kodama, Hongtao Ji, Shan Tian, Dan Shen, Yanjuan Chen, Fengli Sun, Zhonglan Xia, Qing Ye, Wei Sun, Jaume Flexas, Hansong Dong
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Journal Title
Scientific reports
Volume: 5
Pages: 1-10
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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