2014 Fiscal Year Research-status Report
哺乳類心臓発生における二次心臓形成領域の細胞動態解析
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26860127
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡邉 裕介 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (20562333)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 心臓発生 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトにおいて先天性心疾患を伴って生まれてくる頻度は1%と高く、その内、心臓流出路・右心室領域に起因する心奇形は30%にも及ぶ。この心臓流出路・右心室領域は心臓背部の前方二次心臓形成領域(anterior Second Heart Field, aSHF)と呼ばれる中胚葉細胞に由来する心臓領域である。これまでにaSHFの発生異常によるヒト先天性心疾患の原因遺伝子としてTbx1などが同定され、またFgf, Bmp, Wntといったシグナリングや、Isl1, Mef2cなどの転写因子がaSHFの細胞増殖や細胞死を制御していることが明らかとなってきている。その一方、心臓発生中にaSHF細胞が流出路・右心室領域へと寄与していく過程において、細胞がどのようなパターン及び極性を持って分裂していくのかは不明のままである。 本研究では蛍光タンパク質を発現するマウスレポーター系統を用いての4Dイメージングを行うことにより、心臓流出路・右心室領域の形成過程におけるaSHFの細胞動態を理解することを目的としている。平成26年度は、蛍光マウスレポーター系統として、組織特異的に細胞核を赤色蛍光タンパク質、mCherryで、細胞膜を緑色蛍光タンパク質、EGFPでラベルできるマウス(R26R-RGマウス、Shioi G et al., 2011)、また、心臓中胚葉特異的に発現するCreマウスとして、Mesp1-Creマウス(Saga Y et al., 1999)の2種の遺伝子改変マウスを用いて、胎生8.5日目胚の4Dイメージングの条件検討を行った。その結果、生存しているマウス胚での心臓中胚葉細胞の蛍光レポーター発現を確認した。また、卵黄嚢を取り除いた状態でのマウス胚の静置培養も短時間では可能であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度は心臓中胚葉細胞の細胞膜、細胞核が蛍光ラベルされたマウス胚の作製、蛍光ラベルされたマウス胚の二次心臓形成領域細胞(aSHF)の動態観察と画像解析などを計画していた。蛍光レポーターマウス胚の作製と観察は実施でき、さらに心臓観察のために卵黄嚢を取り除いた状態でマウス胚を静置培養することも短時間では可能であった。その一方、4Dイメージングでは共焦点レーザーを照射することによりマウス胚の心拍動が不安定となり、発生に影響を受けていることが懸念されたため、さらなる条件検討が必要となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は共焦点レーザー顕微鏡によるマウス胚心臓の観察を、安定した拍動条件下で行えるように、レーザー照射の強度、頻度、時間の条件検討を進める。また、心拍動がaSHF細胞の心臓流出路・右心室への寄与に及ぼす影響、Fgf、Bmp、Wnt,シグナリングのaSHF細胞動態に及ぼす影響について解析を進める計画である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] New BRAF knock-in mice provide a pathogenetic mechanism of developmental defects and a therapeutic approach in cardio-facio-cutaneous syndrome.2014
Author(s)
Inoue S, Moriya M, Watanabe Y, Miyagawa-Tomita S, Niihori T, Oba D, Ono M, Kure S, Ogura T, Matsubara Y, Aoki Y.
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Journal Title
Hum Mol Genet.
Volume: 23
Pages: 6533-6566
DOI
Peer Reviewed