2014 Fiscal Year Research-status Report
心筋梗塞後リモデリングにおけるマクロファージ転写因子MafBの機能解析
Project/Area Number |
26860541
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
長谷川 寛真 山形大学, 医学部, 非常勤講師 (20715396)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | マクロファージ / 心筋梗塞 / リモデリング / 転写因子MafB |
Outline of Annual Research Achievements |
日本人の死因において心疾患が増加しており、22%を急性心筋梗塞が占める。急性心筋梗塞を発症すると、閉塞した責任冠動脈の灌流域に存在する心筋組織は、酸素・エネルギー源の枯渇によりやがて壊死を来す。梗塞組織において、マクロファージはアポトーシス・ネクローシスを来した細胞の貪食を行うが、マクロファージによるアポトーシス細胞の貪食が、梗塞サイズの減少とリモデリング抑制に関与していることが示唆されている(Circ Res 2013;113:1004-1012)。転写因子MafBは単球・マクロファージの分化に重要な役割を果たす転写因子である。我々は以前、マクロファージ特異的優性阻害DN-MafB遺伝子改変マウスを作成し、MafBの抑制がマクロファージのアポトーシス・貪食能に影響を与えることを報告した。これらマクロファージの性状変化は、心筋梗塞後の修復過程にも影響を及ぼす可能性がある。 DN-MafBマウスに心筋梗塞を作成し、梗塞サイズとその後のリモデリングの程度を心エコー・組織学的評価により比較検討している。また、それに伴う慢性期の心機能と生命予後が変化するのかを検討している。さらに、心筋細胞と梗塞巣に浸潤したマクロファージのアポトーシスを解析している。DN-MafBマウスより採取したマクロファージと、shRNAを用いたMafB恒常的発現抑制マクロファージRAW264.7細胞を用いて、マクロファージの極性・アポトーシス・貪食能・サイトカイン発現に関して検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
心筋梗塞モデルの作成が順調に進んでいない。
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Strategy for Future Research Activity |
心筋梗塞モデル作成を繰り返し行うとともに、in vitro研究も進める。
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Causes of Carryover |
予定していた予算は物品購入にほぼ使用しましたが、7,628円とわずかに残金が生じました。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度に消耗品購入に使用する予定である
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