2015 Fiscal Year Annual Research Report
EGFR変異陽性肺癌におけるFBXO17の役割の解明
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26860614
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
浜本 純子 慶應義塾大学, 医学部, 特任助教 (40570239)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | FBXO17 / 肺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
EGFR pathwayにのみ依存して増殖するPC9親株とEGFRおよびFGFR1 pathway両方に依存するPC9 gefitinib耐性株のFBXO17ノックダウンによる増殖抑制効果の差から、我々は「FBXO17がEGFR pathway活性化あるいは安定化に関係しているのではないか?」との仮説に至った。 FBXO17が複合体を形成しているSCF(SKP1-cullin-F-box)は、細胞周期G1/SおよびG2/Mの移行を制御することが知られている。そのためFBXO17が細胞周期のどこのphaseに関わっているかを検討するため、構築したFBXO17過剰発現細胞をFACSを用いて細胞周期を解析した。その結果、FBXO17過剰発現細胞はダブルチミジンブロックによる同調処理を行っても同調できず、G1/S期をすり抜ける群があることが分かった。さらに、G1/Sおよびチェックポイントを制御するcyclin/CDK, p53関連遺伝子などのタンパク質及びそのリン酸化の発現をWestern blottingで検討したところ、chk2のリン酸化に変化があった。このことから、FBXO17はG1/S期またはそれらのチェックポイントにおいて重要な役割を果たしていることが示唆された。 次に結合する基質を同定するための実験を行った。過剰発現したFBXO17にあらかじめ付加しておいたMyc及びFlag-tagに対する抗体で免疫沈降を行うことに成功したが、今のところCBBあるいは銀染色でFBXO17過剰発現細胞特異的なバンドを得られていない。
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