2014 Fiscal Year Research-status Report
低酸素応答増強による腎エリスロポエチン産生細胞保護療法の開発
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26860623
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
相馬 友和 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 特別研究員(PD) (20722531)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 低酸素応答 / 貧血 / 線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、EPO 産生の主要制御系であるプロリン水酸化酵素、低酸素誘導性因子シグナルの介入による低酸素応答増強がREP 細胞の機能保護につながるかを複合遺伝子改変マウスを用いて検討する。それにより、腎性貧血の合併を阻止すると共に線維化を抑制する『低酸素応答活性化によるREP 細胞保護療法』の分子基盤を作出することを目的とする。REP 細胞におけるPHD 各アイソフォームの機能解析のために、EPO 産生細胞特異的にCre 組換え 酵素を発現するEpo-Cre マウスとPHD1、PHD2、PHD3 条件付き遺伝子欠失マウスを交配し、PHD をREP 細胞で単独および複合で欠失するマウスを作出した。上記、REP 細胞特異的PHD 欠失マウスにおける血漿EPO 濃度、赤血球数を測定したところPHD2-HIF2シグナルが主要なシグナルであることが明らかとなった。またEPO産生臓器(腎、肝、脳)でのEPO 発現を比較し、各臓器でのPHD 欠失の効果を検討したところ本マウスでは主に腎EPO産生細胞よりEPOが産生されていた。PHD 欠失が障害REP 細胞のEPO 産生能を保持するかを検討した。REP 細胞特異的PHD 欠失マウスに、腎線維化モデルである一側尿管結紮(UUO)を行い、UUO 後のEPO 発現を検討したところ、やはりPHD2欠失マウスにおいてEPO産生が保持されていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通りに、複合遺伝子改変マウスを作出し、その解析を予定通り行い得た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、樹立した複合遺伝子改変マウスでの検討を続けるとともに、EPO産生細胞株を樹立することで細胞内シグナルを明らかにしていく。
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Research Products
(4 results)