2015 Fiscal Year Annual Research Report
心腎連関における細胞外小胞Exosomesの役割と、心予後予測因子の開発
Project/Area Number |
26860633
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加藤 規利 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (90716052)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 核酸 / 循環器・高血圧 / 慢性腎臓病 / エクソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性腎臓病(CKD)患者は、末期腎障害となり腎代替療法を必要とするよりも、心血管障害によって死亡する率の方が高いと言われてり、腎不全が何らか心血管系に遠隔的に影響をおよぼすことが想定されている。Exosomesは、ほぼ全ての細胞が放出する30-150nmの小胞で、内部に蛋白、miRNAを中心とした核酸を含み、細胞間情報伝達手段として注目を浴びている。今回は、CKD患者の腎臓で増殖している腎線維芽細胞由来のExosomesが、心血管系に及ぼす影響につき検証をした。 我々は、腎線維芽細胞由来のExosomesをマウス体内でトラッキングし、肺や網内系を中心に分布していることを見つけた。また、線維化シグナルにおいて中心的な役割を持つTGF-β刺激によって活性化した腎線維芽細胞由来Exosomesは、通常のExosomesに比し、血管内皮細胞に対し、PlGF発現増強、ABCA1発現抑制など、通常のCKD患者に見られる変化を引き起こす一方で、ICAM-1、E-selectinに代表される接着分子の発現は抑制をし、血管内皮保護的、障害的の両方に影響を及ぼす可能性があった。心腎連関における病態は、尿毒素、慢性炎症、RAS系の亢進など既知の想定される病態に加え、Exosomesが多臓器に取り込まれていることから、何らかの役割を持ち、その総和として心血管障害の進行に傾くものと考えられた。
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Research Products
(3 results)