2015 Fiscal Year Annual Research Report
全エクソンシークエンスを用いた新規糖尿病発症原因遺伝子の同定
Project/Area Number |
26860694
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 大祐 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50582904)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 全エクソンシーケンス |
Outline of Annual Research Achievements |
家族歴濃厚糖尿病家系のうち、罹患者4名を有する1家系につき検討をすすめた。ゲノムDNAの全エクソンシーケンスを行い、罹患者4名に共通し非罹患者にみられないNon-synonymousな塩基配列変化439個を糖尿病発症原因変異候補として絞り込んでいた家系である。 糖尿病多発家系における発症原因は、タンパク機能に影響を及ぼすNon-synonymous variantであり、かつ一般集団において低頻度のRare variantsである可能性が高いと考えた。このため、439個の候補について、タンパク機能変化予測データベースを複数(Polyphen-2, SIFT)用い、タンパク機能に重大な影響を及ぼす可能性が低いものは除外したうえ、ゲノムデータベース(1000 genomes project, Human Genetic Variation Browser)を用い、対立遺伝子頻度が1%以上のものを除外した。さらに、研究代表者および協力者にてDNA取得済みの一般正常耐糖能者における頻度検討(Taqman法)を行った。その結果、一般正常耐糖能者において低頻度(対立遺伝子頻度1%未満)である変異を16遺伝子変異に絞り込み、海外・国内学会発表を行った。このうち、ARHGEF11遺伝子R608H変異については、ARHGEF11遺伝子のSNPと糖尿病発症との関連がすでに示唆されていることから発症原因候補の可能性が高いと考え、膵β細胞株にてARHGEF11遺伝子のRNA干渉を用いたin vitro検討を開始した。
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Research Products
(3 results)