2014 Fiscal Year Research-status Report
新生児慢性肺疾患における炎症の役割とその経時的変化
Project/Area Number |
26860843
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
若林 健二 東京医科歯科大学, 国際交流センター・グローバルキャリア支援室, 特任助教 (20723795)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 新生児慢性肺疾患 / RSウイルス感染症 / 小児気管支喘息 / 新生児学 / 小児科学 / 集中治療医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は研究代表者の実験室環境と協力体制確立が主な目標であった。学内においては実験講習参加と各種実験書類申請を行い、実験手続きを完了した。 実験室における進捗としては、1) 全身麻酔下におけるマウス・ラットの人工呼吸管理の設備を整え、呼吸循環動態のリアルモニタリングを可能とした。樹立した本解析系を用いた予備実験として、共同研究者が確立した肺高血圧ラットモデルを用いた左心室・右心室・肺動脈の圧測定実験を行い、結果を平成27年度に学会発表予定である。2) 組織染色や酵素アッセイを用いた組織内炎症状態の解析手法について共同研究を行い、結果を平成27年度に学会発表予定である。3) リニューアルされた本学動物実験センターにおける高・低酸素チャンバーの選定・セットアップに尽力し、予備実験開始の手続きを完了した。4) 新生児慢性肺疾患の動物モデルとして新生仔マウス低酸素暴露モデルに代えて、妊娠ラットに対するLPS暴露モデルを用いた実験を共同研究者と施行した。加えて、幼若ラットの肺組織固定技術や、肺の組織切片作成などの技術を共同で確立した。5) ウエスタンブロッティングやRT-PCRなどの分子生物学的な解析手法に関して、他実験室でプロトコールを習得した。 その他の活動として、1) 肺移植プロトコールの樹立・改善に向けて、動物実験が果たせる役割についての英文reviewを国際雑誌に共著者として出版した。2) 集中治療分野におけるトランスレーショナルリサーチが果たす役割について、学会のシンポジストとして発表した。3) 本研究計画を元にした、将来の臨床研究に向けた研究ネットワークに向けて、国立成育医療研究センターとの協力体制樹立に向けて話し合いを開始した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動物実験センターのリニューアルオープンが当初予想より大幅に遅れたため、当初予定されていた新生仔マウスを用いた低酸素チャンバーを用いた実験確立に大きな支障を来した。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は研究代表者が学内で部署異動したため、研究のエフォートを30%に増加させる事が出来る予定であり、これにてスピードアップを測る。加えて大学院生や本研究に興味のある同僚の手助けも受けて、研究推進を図る予定。マウスの実験系確立が困難をきたす場合は、既に行っているラットの実験系を用いて2-hit modelを施行・解析する事も検討する。
|
Causes of Carryover |
本年度は動物実験センターリニューアルオープンが遅れた為、研究協力者と施行する実験、もしくは器具のセットアップ (一部新規器具は他講座によって共同使用のために購入された)に従事したため、自らの科研費からの出費は発生しなかった。尚、他実験室を利用した実験においては消耗品費も先方によって支払われた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度においては既に選定された低酸素チャンバーの購入・設置が決定しており、フローサイトメトリー抗体の購入・実験用動物も多く購入する予定となっている。又、研究代表者が国際学会に参加する予定もあり、予算は遂行される予定である。
|
Research Products
(7 results)