2014 Fiscal Year Research-status Report
膠原病モデルマウスを用いた放射線障害増強のメカニズムの解明
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26860975
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
市川 真由美 山形大学, 医学部, 助教 (20466634)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 膠原病モデルマウス / 放射線障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初膠原病モデルマウスとして予定していたNZB x NZW F1 (B/WF1) mouseやPeriostinノックアウトマウスでの実験が難しいと判断された。NZB x NZW F1 (B/WF1) mouseの膠原病の発現率が低い可能性が示唆されたこと、長期の観察が難しいと考えられたこと、また、Periostinノックアウトマウスが非常に高額であることが理由である。そのため、再度、予算内で実験可能な膠原病モデルマウスの選定に時間を要した。 東北大学で系統樹立されたリコンビナントコンジェニックマウスであるMcH/lpr/lpr(McH/lpr-RA1)は人間の関節リウマチモデルとなる疾患モデルマウスであるが、これを譲渡頂けることとなり、McH/lpr-RA1マウスと正常コントロールとしてC3H/HeJマウスを用いた実験とすることにした。また、部分照射を考慮していたが、照射時の固定方法や麻酔などが結果に影響を与える可能性があるため、全身照射での各臓器(肝、腎、肺、皮膚、唾液腺)の病理学的検討をする方針に変更した。 進捗状況としては遅れているが、コントロールマウスを用いた放射線照射実験を開始しており、今後疾患モデルマウスに対する放射線照射実験も順次開始する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初予定していた膠原病モデルマウスを用いての実験が難しいと判明したため、疾患モデルマウスの再選定に時間を要した。 東北大学大学院医工学研究科医工学専攻治療医工学講座腫瘍医工学分野小玉研究室より膠原病モデルマウスを譲渡頂けることとなったが、譲渡に関する事務手続きに時間を要している。 また、研究環境整備に時間を要してしまい、動物飼育までに時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
膠原病モデルマウスとコントロールマウスを用いた全身照射を行い、急性期および晩期での放射線障害に差があるかを各臓器(肝、腎、肺、皮膚、唾液腺)で病理学的評価をする予定である。 病理学的評価については研究協力頂ける東北大学医学部加齢医学研究所病態臓器構築研究講座にて標本作製や検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
マウスの飼育開始が遅れており、実際の飼育に伴う実費(マウス購入やマウス飼育代)が当初の予定よりまだ掛かっていない点が大きいと考える。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
マウス飼育に関わる費用や今後の実験遂行時に必要な実験物品の購入費に更に継続的な費用がかかると考える。 また、実験結果の論文化に伴う資料などの必要物品および校正料や投稿料、学術大会での研究発表への費用も同時に必要となってくると考える。
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