2015 Fiscal Year Research-status Report
重粒子線照射に対する細胞応答反応におけるセラミドの関与の解析
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26860977
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
河村 英将 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80431716)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | バイスタンダー効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
期間延長申請時に述べたように使用しているAGO1522細胞の発育に異常があり、正常のコントロールの結果に問題があることが疑われた。このため、再度元株を輸入にて購入し、また、従来のストックや試薬、培養環境などを確認し再度正常なコントロール結果が再現できるようになった。 正常なコントロールが得られることを確認したのち、研究計画に従いC2セラミド等の投与やセラミド代謝系の阻害等の実験を開始した。当初セラミドの定量にはジアシルグリセロールキナーゼアッセイを用いることを想定していたが、細胞ごとの濃度の判別が可能である蛍光顕微鏡下のセラミド免疫染色の定量及び、フローサイトメトリーでの解析が望ましいと考えられ行った。膜透過処理を行った場合と行わない両方の場合においてX線照射後30分においてセラミドの上昇を捉えることができ、定量手法として確立できた。 当該分野の最新の知見を得るため、学会等に参加して情報収集を図った。 重粒子線のヒト腫瘍細胞への影響についての総説 Effects of Charged Particles on Human Tumor Cells. Kathryn D. Held, Hidemasa Kawamura et al.が掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
使用しているAGO1522細胞の発育に異常があり、正常のコントロールの結果に問題があることが疑われた。このため、再度元株を輸入にて購入し、また、従来のストックや試薬、培養環境などを確認する必要があった。さらに、細胞内セラミド濃度の定量について、集団全体でなく細胞ごとに評価できるものがより望ましいと考えられ、蛍光顕微鏡下のセラミド免疫染色の定量及び、フローサイトメトリーでの解析を行ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に従い、細胞内セラミド濃度を変更した状態でのバイスタンダー効果について定量的な解析を進める。
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Causes of Carryover |
コントロールの再確認等で計画に遅延があり、試薬等の使用が想定よりも少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初予定していた細胞内セラミド濃度を変更した状態での実験に使用する試薬、成果発表の旅費等に用いる。
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