2014 Fiscal Year Research-status Report
EPRイメージング法によるアルツハイマー病モデル動物の病態評価法の開発
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26861008
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
江本 美穂 札幌医科大学, 医療人育成センター, 研究員 (10578735)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | EPRイメージング法 / エイジング / レドックスバランス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究に必須であるADモデルマウスは、アルツハイマー病遺伝子組み換えモデルマウスとして用いられているB6.Cg-Tg(APPswe.PSEN1dE9)85Dboを購入し、実験に適する時期になるまで飼育している最中である。 平成26年度はEPRイメージングシステムの改良を行ったため、最新の高速EPRイメージング装置を使用すると、マウスの頭部におけるニトロキシド化合物の181プロジェクションからなる3D EPR画像を約10秒ごとに撮像することが可能となった。この装置を用い、健康な若いマウスを用いて基礎データを収集している。具体的には、血液脳関門を通過し脳組織に入る複数種のニトロキシド化合物(アスコルビン酸に強い耐性のある種類と、耐性のない種類の3-hydroxymethyl-2,2,5,5-tetramethylpyrrolidine-1-oxyl:HMPやmethoxycarbonyl-2,2,5,5-tetramethylpyrrolidine-1-oxyl:MCP)を投与し、頭部における分布や代謝速度などの画像評価を行っている。また、ADモデルマウスではない、高齢マウスを用いて、若いマウスとの脳内ニトロキシド化合物の分布や代謝速度(レドックスバランス)の比較も行っている。 EPRイメージング法とMRIを用いた脳内レドックスバランスの比較検討により、若いマウスに比べて、高齢マウスの脳内は部位によりその還元速度にばらつきが認められる事が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ADモデルマウスの購入に時間を要し、飼育を開始する時期が予定よりも若干遅れたが、その他の項目に関しては順調に進んでいる。しかし、ADではない高齢マウスのデータは次年度(平成27年度)の予定であるので、この点については予定よりも早くデータを収集することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
ADモデルマウスが本研究に適した月齢になるまであと1~2ヶ月なので、その期間を待ちADモデルマウスのデータを収集する。また、EPR画像とMRIの重ね合わせの精度をさらに向上させることで、脳内のレドックスルバランスが「どこで」「どれくらい」変化しているのかを、精度良く検討できるようにする。
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Causes of Carryover |
学会での発表が決まった段階で航空券を早めに確保するなどして、可能な限り支出を抑えたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
申請時に予定していたよりも、実際の交付決定額が少ないので、申請時に計画していた物品などを購入する計画である。
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[Journal Article] Synthesis of 15N-labeled 4-oxo-2,2,6,6-tetraethylpiperidine nitroxide for EPR brain imaging.2014
Author(s)
X. Wang, M. Emoto, A. Sugimoto, Y. Miyake, K. Itto, M. Amasaka, S. Xu, H. Hirata, H. Fujii, and H. Arimoto.
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Journal Title
Tetrahedron Letters
Volume: 55
Pages: 2146-2149
DOI
Peer Reviewed
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