2014 Fiscal Year Research-status Report
動脈硬化病態形成のメカニズム解明によるプラーク破裂予測因子の新規探索
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26861112
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田 哲 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 研究員 (80723890)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 動脈硬化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の研究は、生体において動脈硬化病態形成におけるAngptl2の機能解析を主に行った。アンジオテンシンII(AngII)投与による動脈硬化モデルについてApoE KO マウス(16-20週齢, ♂)、通常食にて浸透圧ポンプを利用してControl群とAngII 群(1.44mg/kg/day)で4週間投与し、大動脈よりmRNAを抽出しqRT-PCR により発現解析を行った。AngII群では、control群に比べ、大動脈において明らかなプラーク部の増加を認め、Mmp2、CD68のmRNA発現の明らかな上昇を認めたが、Angptl2の発現については有意な差を認めなかった。近年、Angptl2 は喫煙者の内胸動脈において発現が上昇することが知られており、タバコによるAngptl2 発現誘導の可能性が報告されている(Nada F., Can. J. Physiol. Pharmacol., 2008)。AngIIと同様に浸透圧ポンプを利用して Control群とNicotin 群( 1mg/kg/day )で6週間投与し、解析を行った。Nicotin群は、control群に比べ、大動脈において明らかなプラーク部の増加を認め、かつAngptl2、Mmp2、CD68、TNFa mRNAの明らかな発現上昇を認めた。Angptl2の血管における発現誘導の一つとしてNicotinが示唆された。また、ヒト冠動脈サンプルの免疫染色において、ANGPTL2はプラーク部の血管内皮細胞およびCD68陽性細胞で発現を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウスの交配により産仔数が予想よりも少なく、実験に必要な匹数が足りず、解析時期に遅れが生じている。今年度の初めには、それらの解析を行う予定である。それ以外については予定通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度については、平成26年度の結果に基づいて研究を進め、当初の計画通りである。主な研究としては、Angptl2 conditional KOマウスや血管内皮細胞特異的Angptl2強制発現マウスを用いて生体において動脈硬化病態形成におけるAngptl2の機能解析とin vitroによるAngpgl2の発現制御解析を行う。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] SIRT7 controls hepatic lipid metabolism by regulating the ubiquitin-proteasome pathway.2014
Author(s)
Yoshizawa T, Karim MF, Sato Y, Senokuchi T, Miyata K, Fukuda T, Go C, Tasaki M, Uchimura K, Kadomatsu T, Tian Z, Smolka C, Sawa T, Takeya M, Tomizawa K, Ando Y, Araki E, Akaike T, Braun T, Oike Y, Bober E, Yamagata K
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Journal Title
Cell Metab.
Volume: 19(4)
Pages: 712-21
DOI
Peer Reviewed