2015 Fiscal Year Annual Research Report
糖化ストレスが骨折治癒遷延に及ぼす影響の検証と糖尿病における新しい骨折治療の開発
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26861176
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
松原 秀憲 金沢大学, 医学系, 助教 (10507057)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 骨修復能 / 糖化ストレス / メチルグリオキサール |
Outline of Annual Research Achievements |
<具体的内容> In vivo: 少量ストレプトゾトシン(STZ)5日間連投による糖尿病マウス (n=30) を作成した。糖尿病状態を評価してから、3週後に左大腿骨遠位部に0.9mmドリルを用いて骨欠損を作成した。その後、3,7,10,14日目にCTを撮影して骨欠損部の修復過程を非糖尿病対照マウス (n=30) と比較検討した。また、大腿骨中に含まれるAGEs量、血中AGEs量を測定して比較検討した。In vitro: 骨分化誘導を行ったマウス間葉系間質細胞 (ST2細胞) の培地中にMethylglyoxal (MG: 0-400 μM) を添加して、細胞増殖・LDHアッセイと骨分化効果判定を行った。骨分化効果判定は7日目にALP染色、28日目にAlizarin Red染色で行った。 <意義> 糖尿病マウスでは、血中AGEs・大腿骨中AGEsは非糖尿病マウスに比較して有意に上昇しており、特に血中・大腿骨中ともにMG由来のAGEであるMG-H1 (MG-hydro imidazolone) が上昇していた。また骨欠損部の骨形成も有意に遅延していた。細胞培養系では、培養ST2細胞の増殖や骨細胞分化はMG濃度依存的に低下し、特に200μM以上で有意に抑制された。また培地中のLDH濃度も有意に上昇していた。これらの結果より、糖尿病ではMGの直接作用により骨芽細胞の分化・増殖が抑制され骨形成が遅れるものと推察できた。したがって、今後はMG解毒酵素の活性化やMG消去薬の投与などにより骨修復能の改善が期待される。
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Research Products
(2 results)