2014 Fiscal Year Research-status Report
成長軟骨板損傷に対するMRIを用いた画像評価法と成長軟骨再生医療の開発
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26861202
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
岡 佳伸 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80719865)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 成長軟骨板 / 早期閉鎖 / 骨性架橋 / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は,骨端成長軟骨閉鎖前のウサギの脛骨近位骨端成長軟骨に対し,ドリリングを行い,骨端成長軟骨損傷および閉鎖モデルを作成する.ドリリング後から経時的に単純X線撮影と7.0テスラMR画像撮像とを行い,ドリリングされた部位が骨性架橋へと変化していく経時的変化を画像的に観察する.また,ドリリング後の各時点での組織学的検討も行い,MR画像と組織像との相関の評価も行う. 平成27年度は,完成された骨端成長軟骨閉鎖モデルに対し,骨性架橋を切除した後,PRP含有ゼラチンハイドロゲルを充填する治療法の効果について検討を行う.骨性架橋切除時期については,損傷後1週,2週,4週,8週とし,各時期での治療効果を経時的に単純X線撮影とMR画像撮像とを行い評価する. H26年度の成果としては,MRIで1週での横断面積比は,3.0mm群で4.6%,1.2mm群で2.3%であった.非損傷部成長軟骨板高は,3.0mm群では内外側ともに10,12週後に損傷側で有意に低下し,1.2mm群では内外側ともに12週後に損傷側で有意に低下した.12週後の脛骨長は,両群ともに損傷側で有意に短縮した.12週のμCT像では3.0mm群で全例に,1.2mm群で8例中5例に骨性架橋の形成を認めた.組織学的には3.0mm群で10週から,1.2mm群で12週から成長軟骨板における柱状構造の乱れが生じ,両群ともに12週では有意に損傷側で成長軟骨板高が低下した.成長軟骨板損傷後に,MRIを用いて早期に成長軟骨板高の変化を観察することで,その後の成長障害の有無を推測することができることが明らかとなった.これらの結果を,国内と国外の学会で発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、H26年度内に成長軟骨板損傷後の画像所見についての研究を行い,結果を得ることができた.国内外の学会発表を行うことができた.
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は,完成された骨端成長軟骨閉鎖モデルに対し,骨性架橋を切除した後,PRP含有ゼラチンハイドロゲルを充填する治療法の効果について検討を行う.骨性架橋切除時期については,損傷後1週,2週,4週,8週とし,各時期での治療効果を経時的に単純X線撮影とMR画像撮像とを行い評価する.
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Causes of Carryover |
本年度中に、成長軟骨板損傷後個体に対する治療実験を施行する予定であったが、施行することができなかったため、予定していた動物購入額等が余った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験動物(主に日本白色家兎)購入に使用する予定である。
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