2015 Fiscal Year Annual Research Report
尿路感染症に対するサーファクタント蛋白質Aの防御機構の解明と臨床応用
Project/Area Number |
26861278
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
橋本 次朗 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (30404685)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 尿路病原性大腸菌 / サーファクタントタンパク質A / ウロプラキン |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は当初の計画通り、SP-Aノックアウトマウスと野生株マウスで膀胱炎モデルを作成し実験を進めた。SP-Aノックアウトマウスと野生株マウスの膀胱に、経尿道的に尿路病原性大腸菌(UPEC)を投与した。2時間後に膀胱を摘出して洗浄し、接着していない菌体を取り除いた。洗浄後に膀胱破砕液を作成して寒天培地に播き、膀胱に接着している細菌数をカウントした。SP-Aノックアウトマウスは野生株マウスに比べ有意に接着細菌数が多い結果であった。また、SP-Aノックアウトマウスに、UPECと同時にSP-Aを膀胱内に投与した場合、膀胱に接着する菌数は野生株マウスと差がなかった。 上記モデルマウスの感染4時間後の組織切片を観察すると、ノックアウトマウスでは接着した菌数が多いにも関わらず、浸潤している好中球数は少なかった。この結果は、SP-Aが膀胱の免疫応答調節においても重要な役割を果たしていることを示唆しており。今後、新たな研究課題への発展が期待される。
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Research Products
(2 results)