2014 Fiscal Year Research-status Report
デジタルPCR法を応用した非侵襲的小児がん診断法の開発
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26861483
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
栗原 將 広島大学, 大学病院, 医科診療医 (40724894)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 癌 / 遺伝子 / 小児 |
Outline of Annual Research Achievements |
1990 年から同意を得て保存しえた神経芽腫、肝芽腫、横紋筋肉腫、ユーイング肉腫の外科的切除腫瘍および術前と術後の血清(血漿)一部、骨髄、腹水、胸水が保存されている症例97例を対象に以下の検討を行った。 1. MYCN 遺伝子増幅: 神経芽腫症例の腫瘍由来DNA と血清(血漿)由来DNAを用いて、デジタルPCR法にてMYCN増幅を検討したところ、増幅例全例で血清由来DNAでMYCN増幅が見出され、コピー数も相関した。 2. 遺伝子異常検索:ALK変異のある神経芽腫、β―カテニンのエクソン3の変異、欠失のある肝芽腫症例について、血清由来DNA を用いて次世代シークエンサにて検出しえた。、デジタルPCRでその変異検出率を検討している。 3. キメラ遺伝子検索: 横紋筋肉腫、ユーイング肉腫症例で、腫瘍からキメラ遺伝子が検出されている症例において、腫瘍でみられたキメラ遺伝子の部位から、特異的なPCR プライマーとプローブを設計し、血清、胸水などの体液由来DNAを次世代シークエンサにて検出し、さらにデジタルPCRを用いての検出法を提唱し、その検出限界、精度を検証している。 4. microRNA 検索:腫瘍特異性が示唆されているmicroRNAの検出を次世代シークエンサーまたはデジタルPCRを用いて試みた。上記の結果から、血液特に血清由来DNA を用いたデジタルPCR 法による神経芽腫のMYCN増幅診断法、ALK 変異の検出法、肝芽腫におけるβ-カテニン変異の検出法、胞巣型横紋筋肉腫、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍などのキメラ遺伝子の検出での次世代シークエンスとデジタルPCR の有用性を見出し、非侵襲的に高感度な血清診断法を提示した。さらに、小児がんに特異的とされるmicroRNAとしてLet7 のデジタルPCR 法による検出感度、特異度について20例で検討した結果、その有用性も示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の結果から、小児がんとくにMYCN 増幅神経芽腫、ALK 変異神経芽腫、βカテニン異常肝芽腫、胞巣型横紋筋肉腫、ユーイング肉腫などの血清DNA 診断、さらに特異microRNAを用いた小児がんのデジタルPCR 法による非侵襲的診断法の確立が可能と考えられた。さらに次世代シークエンサーを用いた血清遊離DNA による変異の診断の可能な症例が見出され、ほぼ順調に経過していると考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度の研究を継続し、前年度に対象とした検体に加えて、術後経過とともに保存している検体、骨髄、胸水、腹水を用いたデジタルPCR にて、遺伝子増幅や変異、キメラ遺伝子の検索などについて検討し、治療効果判定あるいは再発指標としての有用性を検討する。 1. MYCN 遺伝子増幅: MYCN 増幅神経芽腫症例の術後に継時的に保存された血清(血漿)由来、あるいは骨髄DNA にて、デジタルPCR 法によるMYCN 増幅検出による骨髄転移の評価、術後の治療効果、化学療法の有効性、さらに再発例におけるの再発予測の指標と有効性を検証する。 2. 遺伝子異常検索: ALK 変異のある神経芽腫、β―カテニン異常(エクソン3 の欠失または変異)のある肝芽腫の血清DNA を用いて、これらが検出された症例の術後検体の検討から、術後の治療効果、化学療法の有効性、さらに再発例においての再発予測の指標としての有効性を検証する。 3. 小円形細胞腫瘍のキメラ遺伝子検索: 腫瘍及び血液由来DNA を用いて次世代シークエンサーにて、キメラ遺伝子が認められる遺伝子を中心に選択したライブラリーを作成し、キメラ遺伝子の存在部位を確定する。確定できたキメラ遺伝子について、個々にプライマーとプローブを設定し、術後検体でデジタルPCRを用いて検証し、診断とともに、治療中の治療効果、化学療法の有効性、さらに再発例においての再発予測の有効性を検証する。 4. microRNA 検索: 腫瘍特異性が示唆されているmicroRNA について、体液特に血液中のエクソソームを濃縮し、デジタルPCRを用いてmicroRNA 発現量を検出し、術前診断と術後経過について検討を加える。 上記の結果から、デジタルPCR法や次世代シークエンスを利用した骨髄や体液中のMRD 判定法、治療効果判定法、再発の早期診断法も提言し、小児がんの治療成績向上に寄与する。
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[Presentation] Outcome and morbidity of primary resection of hepatoblastoma in JPLT-1 and 2 protocols2014
Author(s)
Hiyama E, Hishiki T, Watanabe K, Ida K, Yano M, Oue T, Iehara T, Hoshino K, Koh K, Tanaka Y, Kurihara S
Organizer
SIOP2014
Place of Presentation
Toronto, Canada
Year and Date
2014-10-22 – 2014-10-25
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