2014 Fiscal Year Research-status Report
日本における皮下注射前の皮膚消毒実施の有無に関わる要因の構造
Project/Area Number |
26861850
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉田 祐子 北海道大学, 大学院保健科学研究院, 助教 (10646805)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 皮下注射 / 消毒 / エビデンス |
Outline of Annual Research Achievements |
日本における皮下注射前の皮膚消毒については、エビデンスが技術書にも不明確となっている現状であったため、本研究課題に取り組む前に、研究代表者は、皮下注射施行前の皮膚消毒の必要性に関する文献レビューを行い学会発表を行っていた。平成26年度の目的にはなかったが、今後の研究を綿密に進める為に、平成26年度は、まずこの文献レビューを再考し、論文にした(吉田祐子,矢野理香,皮下注射前における皮膚消毒の必要性に関する文献的研究,日本看護技術学会誌,13(2), 140-147,2014.)。本論文が掲載されたことにより、日本の看護技術分野の研究者、臨床看護師に明確なエビデンスがないまま日本では実施されていることに対する問題提起ができたという意義があったと考えられる。 次に、平成26年度の研究目的である「皮下注射前の皮膚消毒に関する看護師側の要因(認識・実態)を明らかにする」ことを達成するために、感染管理領域に熟練した看護技術と知識をもつ感染管理認定看護師を対象とすることが本研究では適していると考えた.そこで、感染管理認定看護師への半構造化面接を実施し、データ収集と分析の後、学会発表を行った(吉田 祐子, 矢野 理香,皮下注射前の皮膚消毒実施に関する感染管理認定看護師の認識,日本看護技術学会学術集, 2014.)。看護技術領域を専門分野としている研究者達より意見を頂き、再度分析を実施した。現在、これを論文発表するために執筆している最中である。 同時に、平成27年度の目的である「皮下注射前の皮膚消毒に関する患者側の要因(認識・実態)を明らかにする」調査を進めるための準備として、看護技術領域や感染管理領域に精通した医療者より情報収集を実施している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究目的の調査は予定通りに実施し、学会発表も行ったが、論文発表がまだであるため。 しかし、当初研究計画に予定していなかった文献レビューについての論文執筆も実施したため、この遅れは妥当なものと考えられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成26年度に実施できなかった論文投稿と平成27年度に予定している「皮下注射前の皮膚消毒に関する患者側の要因(認識・実態)を明らかにする」調査を同時進行することで、平成27年度の目的を達成する。
|