2014 Fiscal Year Research-status Report
早産児を出産した母親が母乳育児を通して児との生活に適応していく過程に関する研究
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26861942
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
田中 利枝 創価大学, 看護学部, 助教 (90515793)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 早産児 / 母親 / 母乳育児 / 親役割獲得 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成23~24年度に科学研究費助成事業の学術研究助成基金(若手研究B)の交付を受けて取り組んだ「早産児の母親の母乳育児の過程における親役割獲得に関する研究(課題番号:23792659)」において、早産児のNICU入院中における、母親の母乳育児を通した親役割獲得過程が明らかとなった。母乳育児を通した親役割獲得過程は、児の退院後も継続されていくものである。本研究は、実際に母親が早産児と生活をともにしていく中で、母親の母乳育児を通した親役割獲得過程がどのように発展していくのかを明らかにし、NICU退院後の母子に対する継続看護のあり方を示すことを目的に実施する。今年度、4~5月には、研究参加者に関するデータ収集項目を抽出し、データベースを作成した。また、半構成的面接におけるインタビューガイドの作成、研究調査協力に関する依頼文書(研究協力機関宛、研究参加者宛)等の作成を行った。5~7月には、所属研究機関の研究倫理審査申請手続きを行い、審査を受け、研究実施に関する承認を得た。7~12月には、研究協力機関へ研究調査協力依頼を行い、研究目的、研究計画・方法、倫理的配慮等について書面および口頭で説明し、研究調査協力に関する承諾を得た。現在、研究参加の同意が得られる研究参加者を募っている段階である。また、今年度は、研究調査開始に向けた準備と並行して、早産児を出産した母親の育児に関連する文献の検討を行い、先行研究で得られた知見を整理した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究倫理審査で承認を得る、研究協力機関から調査協力に関する承諾を得る、早産児を出産した母親の育児に関連する文献の検討を行う等、今年度の計画通りに研究を遂行しているが、研究参加者が早産児を出産した母親という特別な配慮を要する研究参加者であることから、研究調査協力依頼に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度の研究実施計画としては、研究参加の同意が得られた研究参加者から、順次、調査を開始し、調査が終了した研究参加者のデータ分析を行う。それに並行して、早産児を出産した母親の育児に関する文献検討も行う。平成28年度は、各研究参加者から得られたデータを統合的に分析し、早産児を出産した母親が母乳育児を通して児との生活に適応していく過程を検討し、児のNICU退院後の継続看護のあり方を考察する。また、本研究で得られた成果を社会に広く公表する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額については、研究参加者が早産児を出産した母親という特別な配慮を要する研究参加者であることから、研究調査協力依頼に時間を要しているため、次年度以降に繰り越すこととした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
早産児を出産した母親の育児に関する文献検討、得られたデータの分析等を行う過程で周産期看護・医学・心理学関連の書籍(和書・英書)、国語辞典が必要であり、所属研究機関の附属図書館に蔵書されていないもの、長期間必要な書籍、複写で補うことができないもの等を購入する。得られたデータ、本研究に関連する先行研究の文献等の整理・保存のため、リングファイル、USBメモリ、PPC用紙、プリンター用インクカートリッジ、文具等の消耗品を購入する。旅費としては、研究調査および研究会議のための交通費、本研究に関連する学会、研修会に参加するための旅費等が必要である。その他、研究協力機関との連絡・調整のための通信運搬費、文献複写や取り寄せのための費用等に使用する。
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