2017 Fiscal Year Annual Research Report
The Process of Adaptation to Life with a Child through Breastfeeding among Mothers of Preterm Infants
Project/Area Number |
26861942
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
田中 利枝 帝京大学, 助産学専攻科, 助教 (90515793)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 早産児 / 母親 / 母乳育児 / 親役割獲得 |
Outline of Annual Research Achievements |
<目的>早産児を出産した母親の母乳育児を通した親役割獲得過程を探索し、NICU退院後の継続看護について考察する(この目的に該当する研究参加者の確保が困難であったことから、早産児を出産した母親の育児に関する国内研究の課題を踏まえ、早産児を出産した母親への産後早期の母乳育児支援の実情を探索することとした)。<方法>早産児を出産した母親への産後早期の母乳分泌を促す搾乳ケアに関する文献検討に基づき、産科病棟で働く看護師または助産師に、母親の母乳分泌を促す搾乳ケアの実情についてフォーカスグループインタビューを実施した。また、母親の搾乳実施状況について調査した。<結果>早産児を出産した母親の産後早期の母乳分泌を促す搾乳ケアとしては、①早期の搾乳開始、②搾乳回数・時間の確保、③搾乳方法の選択、④乳房のセルフマッサージ、⑤乳房の温罨法、⑥カンガルーケア、⑦リラクゼーション・音楽等があげられた。早産児を出産した母親の母乳分泌を促すケアの実情については、【暗黙のケア方針】、【帝王切開分娩の早期搾乳開始の難しさ】、【母親の搾乳リズムを確立させる難しさ】、【退院後に関わる機会のなさ】、【NICUと連携してケアする困難さ】、【母親の搾乳へのモチベーションを維持する難しさ】のカテゴリーが抽出された。母親の搾乳実施状況については、搾乳開始時間が遅延しており、産後数日の搾乳回数が少なく、出産後1ヶ月間で、安定的に1日500ml以上の搾乳量を維持することが困難な状況にあった。<考察>本研究で示された、早産児を出産した母親の母乳分泌を促すケアの実情、母親の搾乳実施状況を踏まえ、今後は、産科病棟で働く看護者が母親の母乳分泌を促すための適切な搾乳ケアが実践できるような教育プログラムを開発していく。
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Research Products
(1 results)