2016 Fiscal Year Annual Research Report
Suppression of visual and face memory
Project/Area Number |
26870268
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
小林 正法 関西学院大学, 文学研究科, 博士研究員 (60723773)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 忘却 / 記憶 / 検索誘導性忘却 / 視覚記憶 / 抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は主として研究成果の発表を行った。まず,ある記憶を思い出すことが他の関連する記憶を抑制する現象である検索誘導性忘却(Anderson et al., 1994)に関して,非言語的な図形において検索誘導性忘却が生じるという本研究の成果をPsychonomic Society’s 57th Annual Meetingにおいて発表した。また,顔の忘却に関する研究として,忘却バイアス(Castel et al., 2012)及びにAffective Devaluation(Fenske, 2005)を参考に,顔記憶を忘れることでその魅力度が低下するということを明らかにした研究成果を 6th International Conference on Memoryにおいて発表した。さらに,自然に生じる忘却として,写真撮影によって生じる忘却(Henkel, 2014)を取り上げ,このような写真撮影による忘却の適応的側面についての研究成果を2nd International Meeting of the Psychonomic Societyにおいて発表した。加えて,これまで得られた知見を含め,第14回日本認知心理学会大会のシンポジウム,第25回日本パーソナリティ心理学会大会のシンポジウムのそれぞれで話題提供者として登壇した。また,本年度は,写真撮影によって感情語の忘却が生じるかどうかも検討し,写真撮影によって感情語の忘却が生じることも明らかになった。本研究計画全体を通して,非言語的情報として図形と顔を取り上げ,その検索誘導性忘却を検討すると計画した。本研究では,非言語的図形の検索誘導性忘却が可能である点を示せた。しかしながら,顔の検索誘導性忘却に関しては,今後より詳細な検討が必要であると考えられる。
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