2015 Fiscal Year Annual Research Report
アロマテラピーへの活用を目指したユズ種子オイルの機能性評価
Project/Area Number |
26870419
|
Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
吉金 優 高知大学, 地域連携推進センター, 特任准教授 (10530131)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | ユズ / ユズ種子オイル / アロマテラピー / キャリアオイル |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは、未利用資源であるユズ種子からオイルを調製し、このユズ種子オイルのキャリアオイル(マッサージトリートメントオイル)への活用を目的として、理化学的特徴や皮膚への安全性、およびヒト皮膚の保湿効果等を明らかにしてきた。本研究では、ユズ種子オイルのさらなる優位性、付加価値を明らかにすることを目的として、研究を行った。 ユズ種子オイルから、我々が開発した新規DMSO抽出法を用いて、DMSO可溶性抽出液を調製し、各種試験に供試した。まず、メラニン生成酵素であるチロシナーゼの活性を濃度依存的に阻害すること、また、細胞レベルの検証実験として、マウスB16メラノーマ細胞のメラニン生成を阻害することを明らかにした。このことから、ユズ種子オイルがメラニン生成を抑制することが期待された。また、ユズ種子オイルはグラム陽性細菌の増殖を抑制することが明らかとなった。このことから、ユズ種子オイルの抗菌作用が期待された。一方で、ユズ種子オイルの抗酸化活性(スーパーオキシドアニオンおよびDPPHラジカル消去活性)やヒト新生児包皮繊維芽細胞を用いた細胞増殖試験を行ったところ、試験条件下では抗酸化活性や繊維芽細胞増殖促進作用はみられなかった。 これまでユズ種子オイルに関する機能性研究はほとんどされていなかった。今回の研究により、ユズ種子オイルがもついくつかの機能性を解明することができた。今後さらなる解析により、ユズ種子オイルのキャリアオイルとしての可能性、ひいては優位性や付加価値を見出すことができると考えられる。
|
Research Products
(2 results)