2014 Fiscal Year Research-status Report
「現場で活かせるまちづくりの担い手育成システム」の開発
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26870668
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Research Institution | Niigata Institute of Technology |
Principal Investigator |
長 聡子 新潟工科大学, 工学部, 准教授 (70523653)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | まちづくり / 人材育成 / 大学と地域連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)まちづくりの担い手に必要な能力の体系的定義の試行:多様な人と協働し円滑に事業を進めるために必要な力を提示した「社会人基礎力」(経済産業省)の考え方を援用し、まちづくりの担い手に必要な能力を3能力12要素に分解して体系的に定義することを試みた。 (2)「まちづくり講座」での習得能力の可視化:(1)で定義した能力要素を評価基準とし、「まちづくり講座」での知識や技術の習得度合いを測定する調査票を作成した。NPO法人まちづくり学校(新潟県)の協力を得て、「まちづくり講座」受講生を対象としたアンケート調査を実施し、「まちづくり講座」での習得能力の可視化を試みた。レーダーチャートを用いて可視化することで、受講生の感じる能力定着度と講座提供者の考える学習意図との共通点・相違点を確認することに役立てることができる。 ⇒以上2項目に関する研究成果は、2014年9月の日本建築学会大会で発表した。 (3)大学と地域の連携によるまちづくりの担い手育成事例収集:当該研究を通じてまちづくりの担い手育成事例を調査する中で、近年、地方大学を中心に「地域指向型」教育が推進されており、大学と地域が連携して学生をまちづくりの担い手として育成する事例が全国各地多様な学問分野で多数みられることが分かった。よって当該研究の対象事例として大学を主体とするまちづくりの担い手育成事業(教育)を位置づけることとし、その動向や特徴を把握するため、全国の地方大学を対象にアンケート調査による事例収集およびデータベースを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画内容をほぼ遂行できており、その一部を関連学会で研究発表できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
NPO法人まちづくり学校の協力を得て、「まちづくり講座」受講後数年経過した人を対象に、受講直後から現在までの講座受講の経過効果を調査する。このようなプロセスを評価する手法として、「応用曲線インタビュー」を採用する予定である。講座で習得した知識や技術をどの程度まちづくりの現場で活かすことが出来ているか、時間経過に即して応用度合いを自己評価してもらい、加えて曲線で上昇・下降表現された理由も合わせてインタビューすることとする。
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Causes of Carryover |
当初予定していた「まちづくり講座」修了生への聞き取り調査をスケジュールの問題で実行できなかったため、そのための旅費の使用が繰り越しとなった。 加えて、全国の地方大学を対象としたアンケート調査の回収数が予想よりも少なかったため、送料が低く抑えられた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
スケジュールを調整して「まちづくり講座」修了生への聞き取り調査を実施する。
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