2015 Fiscal Year Research-status Report
トルコにおける舗床モザイクの制作技法および材料に関する研究
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26870897
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| Research Institution | Kansai University |
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Principal Investigator |
佐々木 淑美 関西大学, 国際文化財・文化研究センター, PD (60637883)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | イスタンブール宮殿モザイク博物館 / 舗床モザイク / ハギア・ソフィア大聖堂 / テッセラ / 保存状況 / 布置技法 / 劣化 / 材料・技法 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
主として、イスタンブール宮殿モザイク博物館ならびにハギア・ソフィアでのモザイク調査ならびに保存調査を５月ならびに１１月の計２回、実施した。イスタンブール宮殿モザイク博物館の舗床モザイクの劣化状態のマッピングを試みるとともに、布置技法について実寸大トレース図から検討を続けている。
計画では２年目に比較調査として、初年度に調査を実施したイスタンブール宮殿モザイク博物館、カラデニス・エレーリ博物館、サムスン博物館に加え、ハタイ博物館、シャンルウルファ博物館での調査を実施し、材料・技法ならびに保存状況の比較をおこなう予定であった。そのため、ハタイ博物館を初年度末に訪問し調査に関する打ち合わせを済ませ、調査許可も得ることができていた。
しかし、シリアの情勢不安とそれに伴う安全レベル引き上げ（ともにレベル３～４）のため、シリア国境沿いにあるハタイおよびシャンルウルファでの調査実施は不適切と考え、見送ることとした。最終年度である２８年度の調査許可もすでに得ているが、外務省の安全情報を確認しつつ、調査の実施ならびに延期を慎重に検討していく予定である。
こうした状況から、本年度はイスタンブール宮殿モザイク博物館の調査と比較研究としてハギア・ソフィア大聖堂ならびにカーリエ博物館、アヤ・イリニ聖堂での調査を実施し、イスタンブールにおけるモザイクの保存状況の把握につとめた。
これらの成果は、文化財科学会や保存修復学会、建築学会での口頭・ポスター発表、そして所属機関の紀要にて公表した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
布置技法に関して、ハタイおよびシャンルウルファのモザイクを参照する予定であったが、情勢不安のため渡航が規制されており、調査は実施不可能である。
研究の進展のため、比較研究としてイスタンブールに特化し、舗床モザイクと壁面モザイクとの比較を実施したが、当初の予定では舗床モザイクの比較を検討していたことから考えると十分に進めることができているとは言い難い。
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| Strategy for Future Research Activity |
シリア情勢が安定するまでは、ハタイおよびシャンルウルファでの調査は困難であると理解している。したがって、イスタンブール宮殿モザイク博物館での調査を重点的に進める予定である。
まず、原寸大トレースの範囲拡充と今後予定されている博物館の改修工事に伴うモザイクの洗浄と連動して、テッセラの表面状態の記録と洗浄後の記録の作成をおこなう予定である。
また、ハギア・ソフィア大聖堂など関連モザイクの調査も実施するが、同時に渡航が困難なハタイやシャンルウルファの舗床モザイクに関する修復記録がイスタンブール保存修復研究所にて保管されているはずなのでそれらの閲覧と、実際に修復に携わった修復家らからのヒアリングを実施し、現在のモザイクの保存状況の把握につとめる予定である。
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Research Products
(10 results)
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[Presentation] トルコにおける飛来海塩粒子量の測定2015
Author(s)
佐々木淑美、石崎武志
Organizer
東アジア文化遺産保存シンポジウム
Place of Presentation
奈良春日野国際フォーラム甍～I・RA・KA
Year and Date
2015-08-27 – 2015-08-29
Int'l Joint Research
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