2014 Fiscal Year Annual Research Report
腸管粘膜バリア機能に着目した硬膜外鎮痛と周術期免疫応答に関する研究
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26892018
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
井芹 俊恵 山口大学, 獣医学部, 助教 (00453142)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 獣医麻酔学 / 硬膜外鎮痛 / 犬 / リドカイン / 周術期管理 / 免疫抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、周術期の侵害ストレスが腸管粘膜バリア機能に与える影響に着目し、周術期における硬膜外鎮痛が免疫応答に与える影響について明らかにすることを目的としている。そのために、(1)硬膜外鎮痛は消化管粘膜血流量を維持するのか、Computed tomographyを用いて評価をする。(2)硬膜外鎮痛は消化管粘膜におけるBacterial translocationを防ぐのか、消化管粘膜における炎症性および抗炎症性サイトカインのmRNA発現を評価する。以上2つの項目を研究することを予定している。 当初の予定では実験(1)から実施する予定だったが、サイトカインのmRNA測定協力者(大阪府立大学・藤本由香准教授)との相談の上、順番を変更して実験(2)を開始し、また採材計画についても、腸管の全層採材のほうが適していた予備検討から、開腹下での腸管バイオプシーに変更した。2014年度までに、硬膜外鎮痛が消化管粘膜におけるBacterial translocationへの影響を評価するために、消化管粘膜における炎症性および抗炎症性サイトカインのmRNA発現を評価する検討を行い、腸粘膜の採材を終了した。今後サイトカインのmRNA測定を行う予定である。 また、実験(2)については、本年度に予定通り実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究費支給が行われてから実験を開始したため、2014年度の実質的な実験期間は予定した期間よりも短く、実験(2)の組織採材まで実施した。2015年度は、引き続き実験(2)のサイトカイン測定、および実験(1)を実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは実験(2)において、すでに採材した腸粘膜および血液中のサイトカインのmRNA測定を実施する予定である。その後、Perfusion CT実験の協力者である帯広畜産大学・山田一孝教授と相談の上、予定通りに実験(1)を行う予定である。
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