2015 Fiscal Year Annual Research Report
垂直的骨造成を目的とした骨形成促進因子含有立体形状型骨再生システムの確立
Project/Area Number |
26893075
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
秋野 徳雄 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (10736002)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 垂直的骨造成 / ポリ-DL-乳酸(PDLLA) / 1型・3型コラーゲン / 非焼成ハイドロキシアパタイト粒子(U-HA) / 細胞凝集促進 / 細胞浸潤促進化 / 外側性骨造成 / 立体形状型骨補填材 |
Outline of Annual Research Achievements |
26年度からの継続として、垂直的骨造成を目的とした複合体材料骨再生システムの確立に適するデザイン設計をおこなってきた。垂直的骨造成に最適な条件として(1)海綿骨と同程度(10Mpa)の圧縮強度をもつ。(2)骨欠損部の立体的形状に合わせて、手術中に簡単に裁断(トリミング)または熱変形で母床骨との適合性をはかれる。(3)一度形状変形させた形態を持続的に維持できる。以上の条件を満たす複合材料を調整してきた。しかしながら、ポリ-DL-乳酸(PDLLA)の特性として立体形状の維持や生体親和性に優れているが、in vitroレベルではポリ-DL-乳酸(PDLLA)が疎水性の為、細胞が浸潤しづらいといった改善点があきらかになった。そのため垂直的骨造成に適する形状、配合比率・気孔径・気孔率調整を行ってきた。 27年度の研究では、Ⅰ型・Ⅲ型コラーゲンを添加することで本材料の親水化をはかり、垂直的骨造成に特化した骨補填材料の有効性と安全性を動物実験にて比較検討した。実験に際しては,最小数の動物のみを使用し、すべての動物は愛護的に扱い,苦痛は最小限になるように心がけた。 実験の結果、組織学的観察においてサンプル内に新生骨の形成、骨芽細胞、骨髄細胞、異物巨細胞の浸潤・増殖が観察された。骨形成量(%)は対象群(HA/PDLLA)と比較すると実験群(HA/PDLLA +Type 1・3 collagen)が高い数値を示した。組織学的,組織形態学的観察において材料内に新生骨の形成を確認した。垂直的骨造成モデルにおいて、HA/PDLLA +Type 1・3 collagenはHA/PDLLAと比較すると、骨形成能が高まることが明らかになった。 親水化を目的とした本研究において、Ⅰ型・Ⅲ型コラーゲンを添加することにより,細胞浸潤・増殖の促進化が示唆された。垂直的骨造成を目的とした骨補填材の材料開発に有益な効果をもたらすことが明らかになった。これらの研究実績を国際雑誌に投稿する予定である。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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