2015 Fiscal Year Annual Research Report
頭頸部腫瘍に対する頭蓋底手術における軟部組織付き3Dモデルシミュレーションの開発
Project/Area Number |
26893113
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西尾 直樹 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (90732719)
|
Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
|
Keywords | 頭蓋底 / シミュレーション / 頭頸部腫瘍 / 3Dモデル / 軟部組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は頭頸部腫瘍に対する頭蓋底手術における軟部組織付き3Dモデルシミュレーションの開発を目的としている。平成26年度までに脳、眼球、耳下腺については軟部組織を3Dモデルとして作成することに成功しており、頭蓋骨3Dモデルと組み合わせることでより実践的な3Dモデルシミュレーションが可能となっていた。平成27年度は頭蓋底手術を必要とする頭頸部腫瘍患者の中で、進行鼻副鼻腔癌に対して前中頭蓋底切除術を施行した患者のみならず、局所進行外耳道癌に対して側頭骨亜全摘術を施行した患者も含めデータの解析と評価を行った。より実践的な3Dモデルシミュレーションの開発のために顔面の皮膚を薄いシリコンにて被覆して再現し、メスなどの手術器具にて実際に「模擬手術」を施行した。皮膚切開や皮弁拳上といった、頭蓋骨までのアプローチ法を実践的に再現することが可能であり、解剖の理解が深まった。ただシリコンではやや伸縮性に乏しく破損することもあったため、実際の皮膚にさらに近い素材での再現が期待される。 側頭骨亜全摘術においては術中の患者の体位やベッドの角度が重要であるが、手術室での軟部組織付き3Dモデルシミュレーションを行うことで、側頭骨亜全摘術ではベッドを水平から12度傾けた体位が最も手術操作を円滑に行えることが確認できた。同モデルは第27回日本頭蓋底外科学会でのハンズオンセミナーにて実際に参加者により模擬手術が行われ、日本全国でのそれぞれの施設での手術方法の違いについて検討することが可能であった。 平成27年度までに計6症例に臨床応用され、このシミュレーションにて研鑽を行った若手医師が執刀するレベルにまで達し、術後在院死亡や再手術もなく、良好な手術成績を収めている。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
-
[Journal Article] Craniofacial Resection for T4 Maxillary Sinus Carcinoma: Managing Cases with Involvement of the Skull Base2015
Author(s)
Naoki Nishio, Yasushi Fujimoto, Masazumi Fujii, Kiyoshi Saito, Mariko Hiramatsu, Takashi Maruo, Kenichiro Iwami, Yuzuru Kamei, Shunjiro Yagi, Masakatsu Takahashi, Yuichiro Hayashi, Atsushi Ando, Tsutomu Nakashima
-
Journal Title
Otolaryngology-Head and Neck Surgery
Volume: 153
Pages: 231-238
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
-
-
[Presentation] Accuracy of virtual surgical simulation in craniofacial resection2015
Author(s)
Naoki Nishio, Yasushi Fujimoto,Masazumi Fujii, Yuichiro Hayashi, Kenichiro Iwami
Organizer
American Academy of Otolaryngology- Head and Neck Surgery Foundation (AAO-HNSF) Annual Meeting 2015
Place of Presentation
Kay Bailey Hutchison Convention Center(Dallas、United States of America)
Year and Date
2015-09-27 – 2015-09-30
Int'l Joint Research
-
-
-