1985 Fiscal Year Annual Research Report
反応条件下における高感度赤外分光法による固体触媒作用機構の基礎的研究
Project/Area Number |
59430001
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大西 孝治 東京工業大学, 資源研, 教授 (70011492)
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Keywords | フーリエ変換IR / 赤外反射吸収法 / 偏光変調器 |
Research Abstract |
本研究に於ては超高真空下から実際の反応が進行する条件下での広い測定領域にわたり、触媒表面を直接観測出来る高感度な赤外反射法および発光法を開発する。そしてそれを用いて触媒反応機構を解明し新しい高活性・高選択性触媒開発の基礎としようとすることを目的としている。本年度は前年度に引き続き計画に従って研究を進め装置をほぼ完成することが出来た。 (1)高感度反射用装置類の購入と組立て。計画に従って高性能ロックインアンプ(理経)、反射測定用ユニットおよびキーボード(日本電子製)を購入した。先に購入したフーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)と偏光変調器(PEM)とに今回購入したロックインアンプおよび反射測定用ユニットを組合せることにより、反射光が十分に検出されることが明らかとなり光学系の装置を完成させることが出来た。 (2)高感度反射法(RAS)による吸着種の測定; 先ず完成された装置の性能をチェックする為に研磨したシリコン板上に金を蒸着したものの上のアラキジン酸塩のLangmuir-Blodgettの種々の膜厚の試料を作成し測定した。単層膜に近いものでも表面のアラキジン酸塩のスペクトルを測定することが出来た。また高い振動数のPEMを用いていることからより広い波数領域の測定が行えることが初めて明らかとなった。PEMの特性と吸収の強度との関係などについて詳細な実験を行い反応実験への基礎データを得た。 (3)銅板上でのカルボン酸の吸着種の研究; このRAS装置を用いて銅触媒上でのギ酸や酢酸などの吸着種の測定を行った。予想以上に良好なRASスペクトルを得ることが出来た。(この部分は丸谷が担当した。) (4)反応用RASセルの設計と製作; RASセルの設計製作を行いほぼ完成したがこの中での測定は次年度に行うことになった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] J.Chem.Soc.Chem.Commun.8. (1985)
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[Publications] J.Chem.Soc.Chem.Commun.9. (1985)
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[Publications] J.Chem.Soc.Chem.Commun.21. (1985)