1985 Fiscal Year Annual Research Report
癌細胞の診断とスクリーニングのためのレーザスキャン蛍光測光顕微鏡の開発
Project/Area Number |
59870016
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
藤田 晢也 京都府立医科大学, 医, 教授 (00079716)
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Keywords | レーザスキャン顕微鏡 / 螢光顕微鏡 / 共進点顕微鏡 / 癌細胞診断 / コンピュータ駆動ステージ |
Research Abstract |
本研究は、私たちの教室でこれまでに得た螢光測光顕微鏡の使用経験と、わが国の進歩した光学およびマイクロコンピュータ工学の知識を足場にして、新しいタイプのレーザ螢光顕微鏡システムを完成し、悪性腫瘍の診断にできるかぎりの客観性を与えるとともに、スクリーニングにおいて可能なかぎりの省力化を実現するのに必要となる基本的諸問題を解決しようとするものである。これまでの研究では、一切の診断を病理学者の手をかりずに機械で解決しようとする目的に標的設定が行われた。これは誤った目的設定である。本研究ではあくまで病理学者とinteractiveに仕事をし、人間が不得意なところを機械が補うことを目標にして開発を行ってきた。 本年度の成果は次の通りである。 1.DAPI染色法によるDNA定量、Azocarmin染色とアクリジン染色の定量条件を定めた。 2.コンピュータ・コントロール(GPIBインターフェースによる)ステージを付加したレーザスキャン顕微鏡を、試作とテストを繰りかえしたうえ、オリンパス光学と協力して完成、購入することができた。現在そのソフトウェアを作りつゝあるところであり、次年度にはその機能を十二分に発揮することになると考えられる。 3.インターフェースがGPIBであるので、教室既設のカラーイメージアナライザと容易に結合できた。このソフトウェアはほゞ完成した。次年度はこのレーザ像および螢光像の形態学的データの画像処理を行い、測光の定量的データ、形態学のデータから診断へ結びつけるプロセスを開発する。 4.この応用実験の結果を基に、実際に診断テストを行い、このシステム全体の使いやすさ、信頼度をチェックするとともに、それを最大に増進するための具体的方策を決定する。
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Research Products
(2 results)