1986 Fiscal Year Annual Research Report
肢体不自由児・者用ワードプロセッサおよびその指導プログラム開発に関する研究
Project/Area Number |
59880027
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Research Institution | National Institute of Special Education |
Principal Investigator |
山下 皓三 特殊研, その他, その他 (30166673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉井 清 株式会社東芝, 青梅工場OA機器装置設計担当, 課長
安好 博光 国立特殊教育総合研究所, 肢体不自由教育研究部, 室長 (10132721)
渡辺 章 国立特殊教育総合研究所, 肢体不自由教育研究部, 研究員 (50175080)
小林 倫代 国立久里浜養護学校, 教諭
笹本 健 国立特殊教育総合研究所, 肢体不自由教育研究部, 研究員 (40141999)
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Keywords | トレーニング・マニュアル |
Research Abstract |
本年度は、研究の最終年度に当たり、指導プログラムの作成を中心に研究を進めた。まず昨年度試用した、肢体不自由児・者用ワードプロセッサ(以下、「ワープロ」という)2台を使用し、研究協力機関の協力を得て、指導プログラム(試案)の検討を行った。試案は、(1)平仮名五十音の入力、(2)濁音・半濁音の入力、(3)「を」・促音・拗音の入力、(4)句点・読点の入力、(5)英数字の入力、(6)片仮名の入力、(7)漢字の入力、(8)編集機能の活用、から構成されており、その指導手順を検討するための実地適用の結果から、次のような改善点が見い出された。(1)「平仮名五十音の入力」、「濁音の入力」といったような大きな項目だけを示すのではなく、具体的な教材(ワープロで打つべき内容)を用意する必要がある。(2)漢字を知っている児童生徒には、できるだけ早期に漢字入力の仕方を教えることが動機づけにもよい。(3)カーソルの働きについては、早期から教える必要がある。(4)動機づけを高める点から印刷の操作は早期から教えることがよい。以上の点を踏まえ、ワープロで打つべき内容を盛り込んだプログラムを、トレーニング・マニュアルという形式で作成した。トレーニング・マニュアルの構成は、【I】キーを打つ練習、【II】平仮名(五十音、濁音、促音、拗音)をマスターする、【III】漢字の打ち方・選択・訂正の仕方をマスターする、【IV】片仮名・アルファベット(大文字・小文字)・数字の打ち方並びに編集機能(挿入・削除・コピー・半角)をマスターする、【V】編集機能・補助機能をマスターする、【VI】ユーティリリティ機能をマスターする、(補)機器の操作をマスターする、である。なお、【I】〜【IV】は初初級、【V】〜【VI】は上級であり、(補項)は障害の程度、ワープロの習熟度等によって、適宜指導する内容とした。各項には、それぞれねらいに即した課題が用意されており、1回の指導が終了するごとに印刷を行い、以後の学習の動機づけとなるよう配慮されている。
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