1986 Fiscal Year Annual Research Report
子どもにおける連想の機制と言語的表象の体制化に関する研究
Project/Area Number |
60301014
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
岡本 夏木 京教大, 教育学部, 教授 (70027655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 御代明 京都大学, 文学部, 教授 (20031669)
湯川 良三 大阪市立大学, 文学部, 助教授 (30047352)
落合 正行 追手門学院大学, 文学部, 助教授 (10098098)
矢野 喜夫 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (90093351)
野村 庄吾 京都教育大学, 教育学部, 教授 (50027702)
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Keywords | 連想 / 言語 / 表象 / 体制化 / 反応時間 / 意味構造 / 幼児 / 発達遅滞児 |
Research Abstract |
1.連想の機制(1)幼児に多い文章型連想反応を成人のものと比較するため成人から文章型連想反応を求め、その資料を整理中である。(2)連続連想の機制を探るため成人の連続連想反応を収集し、その整理を進めている。(3)連想の時間的特性を調べるため、幼児の連想反応時間を分析し、その結果の一部を学会で報告した。連想の容易さの評定と反応時間との関係の分析,プライミング法を用いた実験等も試みたが、なお調整しなければならない要因が多く、探索的実験を重ねているところである。(4)言語連想と表象とのつながりを探る新しい試みとして、連想時の眼球運動について予備的な観察を行なった。(5)個人ごとにその連想反応語を刺激語とする連想検査を幼児に実施し、その結果を分析中である。 2.連想的意味構造(1)幼児の連想反応の特性による刺激語の分類の試みの一部を学会で報告した。(2)2つの刺激語に対する大学生の連想反応を収集・分析し、その結果の一部を紀要論文として発表した。(3)上位概念語に対する幼児の自由連想反応についての分析の一部を学会報告した。(4)連想的意味構造の安定性を調べるため、さきに因子構造を得たジャワの小学生の自由連想資料の一部をランダムに除いた資料の因子構造との比較照合を進めている。(5)非言語的刺激として色に対する連想反応を収集し、また探索的に図形等に対する連想反応とその際の眼球運動を調べた。 3.連想の個人差(1)発達障害をもつ中高等部生徒の自由連想反応を収集し健常児との比較を進めている。(2)連想的意味構造に基く個人の分類についてはなおその分析法を検討中である。 4.言語行動としての連想の発達(1)経験の言語的体制化について質問・応答法による探索的実験の結果を分析中である。(2)刺激語についての知識量と連想の関係をみる探索的実験を試みた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 落合正行,土居道栄,岡本夏木: 日本心理学会第50回大会発表論文集. 424-(424) (1986)
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[Publications] 土居道栄,落合正行,岡本夏木: 日本心理学会第50回大会発表論文集. 425-(425) (1986)
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[Publications] 湯川良三,菅真佐子,岡本夏木: 日本心理学会第50回大会発表論文集. 426-(426) (1986)
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[Publications] 落合正行: 追手門学院大学文学部研究紀要. 20. 1-19 (1987)