1986 Fiscal Year Annual Research Report
農業保護政策の現代的意義とその農業構造への作用に関する総合的研究
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60301103
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
太田原 高昭 北海道大学, 農学部, 助教授 (70002061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇佐美 繁 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (80134261)
水本 忠武 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (00091380)
豊田 隆 弘前大学, 農学部, 助教授 (00142836)
三島 徳三 北海道大学, 農学部, 助教授 (40002365)
鈴木 敏正 北海道大学, 教育学部, 助教授 (70093648)
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Keywords | 農業保護政策 / 農産物貿易自由化 / 国際競争力 |
Research Abstract |
1.わが国における農産物自由化問題の政策史的整理わが国における農産物自由化問題についての論争および政策措置についての経過を、年表および文献目録のかたちで整理し、考察を加えた。この問題については、輸出産業を中心とする財界からの積極推進論と、農業保護の立場からする消極論、反対論があり、政策決定もその両者に大きく影響された。この経過を一つの政策史として整理分析することによって、初年度から着手した農業保護政策の国際的類型化の研究との対比、位置づけが可能となり、わが国の農業保護政策の評価の作業が前進した。 2.農業保護貿易政策の地域別主要品目別・階層別作用に関する調査、(1)貿易自由化体制下の畑作の生産力構造と国際競争力に関する調査、昭和61年8月に、北海道河西郡中札内村を対象に、研究代表者及び研究分担者10名が参加して、実態調査を実施した。同村は、北海道を代表する大規模畑作地帯に位置し、畑作物および畜産物の貿易自由化に早くから対応して生産の共同化や農協・自治体による補完的施設の整備が進み、研究課題にかかわる有益なデータを豊富に得ることが出来た。(2)貿易自由化体制下の肉牛の生産力構造と国際競争力に関する調査昭和62年1月に、鹿児島県曽於郡末吉町を対象に、研究代表者及び研究分担者12名が参加して実態調査を実施した。同町は鹿児島県を代表する黒毛和種の産地であり、またカーギル社の飼料基地の立地が予定されている志布志湾にも近く、現段階での肉牛生産の諸問題についての新たな知見が得られた。(3)その他の地域別,品目別,階層別実態調査各研究分担者において予定通り実施することが出来た。 3.中間報告書の作成 上記成果の一部を、第2年度の中間報告としてとりまとめた。
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