1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60302009
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
米田 信夫 東大, 理学部, 教授 (50080487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 滋 筑波大学, 電子情報工学系, 教授 (80027367)
野崎 昭弘 国際基督教大学, 教養部, 教授 (90012343)
廣瀬 健 早稲田大学, 理工学部, 教授 (60063632)
伊理 正夫 東京大学, 工学部, 教授 (40010722)
榎本 彦衛 東京大学, 理学部, 助教授 (00011669)
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Keywords | 圏論と計算機科学 / トポス / 関数型言語の処理機構 / Modula-2 / プログラムの自動合成 / 定理の自動証明 / 計算幾何学 / V-論理 / 類推の理論 / ペアノ算術系 / グラフの結合度と可約辺 |
Research Abstract |
1.本総合研究班は京都産業大学藤井宏教授が代表する計算数字と応用解析の総合的研究班および廣島大学三村昌泰教授が代表する数値解析と応用解析の総合的研究班と協力し、昭和61年12月22日から3日間の合同研究集会を京都大学数理解析研究所で開き、ほとんどの分担者を含めて約130名の参加者と30件の研究成果発表・パネル討論により有意義な知見交換を行った。 2.代表者米田の下では圏論に基礎を置いた高階抽象データ型理論の構成、関数型言語の効率的処理機構、Modula-2の処理系移植・再編成と処理系部品の再利用方式などについての研究が進められ、相当の成果が認められる。同じ東京班では榎本がグラフ理論の協同研究者グループを組識して昨年の成果を更に伸ばしており、今後総合研究班として独立の態勢が希まれる。伊理の下では地理情報を幾何学的に扱うための理論を構築中であり、相当の成果が得られている。 3.筑波班西村の下では、前年度に続いて集合論における定理の自動証明を追及する中で特に証明図の簡略化についての研究が進められている。また、五十嵐の下では並行過程における同期問題を形式論理的に扱うV-論理の適用が進められている。 4.京都・名古屋班では謝が自らの開発したプログラム合成系LPSを発展させ、また論理的基礎付けを固めている。大芝の下では長大桁のベル数の計算に関連して筧法上の知見を得ている。 5.広島・九大班では小野が数学基礎論、とくにペアノ算系についての成果を発表しており、河原は正規表現の数式処理的な取扱いについての知見を得、またグラフ圏論における有用な定理を得ている。有川は述語論理体系において「類推」の意味する役割やその有用性について精力的に多くの成果を発表しており、文字列照合法の成果もある。
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[Publications] 榎本彦衛: Graphs and Combinatorics. 2. 37-42 (1986)
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[Publications] 榎本彦衛(江川): Graphs and Combinatorics. 2. 223-235 (1986)
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[Publications] 小野寛晰: Studia Logica. 45. 19-33 (1986)
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[Publications] 小野寛晰: Journal of Mathematical Society of Japan. 38. 721-737 (1986)
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[Publications] 伊理正夫: Methods of Operations Research. 54. 17-37 (1986)
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[Publications] 有川節夫: Proceedings of Regional Symposium on Computer Science and its Applications. 1-19 (1987)
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[Publications] 榎本彦衛: Journal of Comibanatorial Theory.
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[Publications] 榎本彦衛: Technical Report,Department of Information Science,Faculty of Science,University of Tokyo. 86-06. (1986)
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[Publications] 米田信夫 唐培雄: Technical Report,Department of Information Science Faculty of Science,University of Tokyo. 86-09. 39 (1986)
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[Publications] 小林孝次郎: Proceeding of the Japan-US Joint Seminar on Discrete Algorithms and Complexity Theory,1986. (1987)
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[Publications] 河原康雄 溝口佳寛: Bulletion of Informatics and Cybernetics.
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[Publications] 大芝猛 永田周郎: 名工大学報. 38. (1986)
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[Publications] 有川節夫,宮野悟: "オートマトンと計算可能性" 培風館, 245 (1986)
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[Publications] 有川節夫,篠原武: "知識の獲得と学習" オーム社, (1987)