1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60302060
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小堀 爲雄 金沢大, 工学部, 教授 (20019714)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮嶋 昌克 金沢大学, 工学部, 助手 (70143881)
北浦 勝 金沢大学, 工学部, 教授 (70026269)
辻本 哲郎 金沢大学, 工学部, 助教授 (20115885)
本田 秀行 金沢工業大学, 助教授 (00110990)
近田 康夫 金沢大学, 工学部, 助手 (50155298)
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Keywords | 道路橋 / 自然災害 / 交通流 / 自動観測 / FEM / 杭頭 / 地震危険度解析 / 道路網 |
Research Abstract |
自然災害による道路網の破壊は、直後の復旧・救援活動に大きな支障をもたらす。そで本年度は道路網の被害の特徴、,信頼性評価法の確立,強化・復旧法に注目して研究を実施した。得られた成果を要約すると以下のようである。 1.1978年伊豆大島近海地震による道路網被害を取り上げ、被害予測・強化・復旧シミュレーションを行ない、我々の提案する被害予測モデルの妥当性と、強化,復旧法について多くの知見を得た。来年度はさらに余震をも考慮した強化・復旧戦略、他の自然営力に対する安全性と整合性についても検討を加える。 2.災害時における道路網の被害予測のためには、道路交通流の現状を把握しなければならない。そこで自動観測システムを用いて現状調査を行ない、2方向道路における交通流の特性を明らかにした。 3.道路網を構成する重要な構造物である道路橋の実態調査を、石川県をケーススタディとして実施した。その結果30%の橋梁が言わゆる軟弱地盤上にあること。液状化の危険性の高い地域にも0.5%の橋梁があること、しかもこれらの橋梁の多くは幹線道路に架設されていることを明らかにした。 4.また橋梁の杭頭結合部が地震時において構造上の弱点となりやすいことから、その応力伝達機構の解明を試みた。 5.近年の漫性的河床低下と、河川改修を目的とした河道掘削のため、橋梁基礎の根入れが不充分となった橋脚が散見される。そこで、合理的な洗掘深予測をするためのモデルの開発、洗掘機構に基ずいた洗掘防護工の提案とその実験的検証などを行ない、本モデル化の妥当性を確認している。 6.道路網の信頼度を評価するため、信頼性グラフ理論に基ずきネットワークのミニマルパス・カットを用いた方法を開発した。この際、巌密値を求めるには膨大な計算を必要とするので、実用的な近似値を効率よく計算する方法を採用している。
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[Publications] 小堀為雄: 土木学会論文集. 374号【I】-6. 583-592 (1986)
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[Publications] 近田康夫: 土木学会第41回年次学術講演会講演概要集【I】. 79-80 (1986)
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[Publications] 梶川康男: 昭和60年度土木学会中部支部研究発表会概要集. 20-21 (1986)
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[Publications] 梶川康男: 土木学会第41回年次学術講演会講演概要集【I】. 347-348 (1986)
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[Publications] 本田秀行: 374号【I】-6. 615-618 (1986)
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[Publications] Hideyuki Honda: IABSE Proceedings. P98/86. 57-75 (1986)
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[Publications] 辻本哲郎: 375号【II】-6. 53-60 (1986)
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[Publications] 辻本哲郎: 土木学会論文集. 369号【II】-5. 43-50 (1986)
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[Publications] 北浦勝: 第7回日本地震工学シンポジウム(1986)講演集. 2017-2022 (1986)
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[Publications] Masaru Kitaura: PROCEEDINGS OF JAPAN SOCIETY OF CIVIL ENGINEERS. 380-7. 2017-2022 (1987)
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[Publications] 宮島昌克: 日本建築学会北陸支部研究報告集. 30号. (1987)
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[Publications] 宮島昌克: 金沢大学日本海域研究所報告. 19号. (1987)