1986 Fiscal Year Annual Research Report
水環境保全のための処理技術に関する反応工学的総合評価
Project/Area Number |
60303020
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
平田 彰 早稲田大, 理工学部, 教授 (00063610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢田 達郎 金沢大学, 工学部, 教授 (80019728)
真柄 泰基 国立公衆衛生院, 衛生工学部, 部長 (60083739)
明畠 高司 東京工業大学, 総合理工学研究科, 教授 (50016713)
鈴木 基之 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (10011040)
村上 昭彦 東京農工大学, 工学部, 教授 (20015043)
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Keywords | 回分式活性汚泥法 / 脱窒・脱リン / 土壌浄化法 / 凝集沈殿法 / オゾン酸化 / 流動層法 / 好気性消化法 / 土壌還元法 |
Research Abstract |
昨年度の研究成果に基づき、今年度は各種原水・廃棄物に対しての各種処理技術の適用効果の明確化を行った。以下に研究過程、新たに得られた知見を示す。 1.流動層法では、パイロットプラントでドラム缶洗浄廃水を処理し、この処理法の有用性を実証した。 2.接触酸化法では、原生動物が糸状藍藻類を捕食し、カビ臭物質を同時除去することが判明した。 3.回分式活性汚泥法では、(1)嫌気-好気式脱リンにおいて、嫌気時汚泥中の全リン量が増加すると基質消費量が減少することが判明した。(2)好気回分-嫌気連続プロセス、好気-嫌気域間汚泥循環プロセスを考案し、窒素,リン除去特性を検討した。(3)制限曝気法で小規模廃水を処理し、窒素,リンの高除去率を得た。(4)海水の浄化においては、嫌気時の硫化水素発生によりリン過剰除去が不安定となった。 4.土壌浄化法では、(1)酸素拡散係数、二次元的不飽和浸透流の分布と微生物増殖を実験的に観察した。(2)ポテンシャル分布、不飽和浸透水流量を数値計算し、実験結果をシミュレートした。 5.凝集沈殿法では、(1)強カチオン性凝集剤の使用により汚泥の濾過・脱水速度が向上することが判明した。(2)画像処理を用いたフラクタル次元の解析により、最適濁質除去撹判強度においてフラクタル次元が最小となることが判明した。 6.オゾン酸化法では、(1)リグニンモデル物質の分解機構と反応速度式の適用性を明確にした。(2)紫外線照射下におけるオゾン自己分解速度からオゾン消費効率を求め、河川水の前処理へのオゾン酸化適用評価を行った。 7.好気性消化法では、半回分処理において汚泥分解率の実測値と計算値を比較した。 8.土壌還元法では、豚糞尿及びメタン発酵脱離液を農地還元し、有機物分解過程、農作物への影響を実測した。 9.公共水域の水質悪化に対応した経済的水道システムの設計についてモデルを設定し、定式化を試みた。
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Research Products
(35 results)
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[Publications] 須藤隆一: 下水道協会誌. 23[8]. 87-94 (1986)
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[Publications] 稲森悠平: 下水道協会誌. 23[8]. 74-86 (1986)
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[Publications] 稲森悠平: 下水道協会誌. 23[5]. 61-69 (1986)
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[Publications] 稲森悠平: 用水と廃水. 29. 51-59 (1987)
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[Publications] N.Sugiura: Environmental Technology Letters. 7. 77-86 (1986)
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[Publications] 須藤隆一: PPM. 17[8]. 62-70 (1986)
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[Publications] 岡田光正: 土木学会第14回環境問題シンポジウム講演論文集. 25-30 (1986)
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[Publications] 山根晶子: 水質汚濁研究. 9. 38-44 (1986)
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[Publications] M.Okada: Proceedings of the World Congress 【III】 of Chem.Eng.【III】. 572-575 (1986)
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[Publications] 村上昭彦: 水質汚濁研究. (1987)
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[Publications] 村上昭彦: 発酵工学会誌.
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[Publications] T.Hano: Proceedings of the World Congress 【III】 of Chem.Eng.【III】. 568-571 (1986)
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[Publications] T.Hano: 大分大学工学部研究報告. 13. 105-110 (1986)
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[Publications] 浜口利男,伊藤久明,菅健一: 酵素工学会誌.
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[Publications] 今井弘,遠藤一夫: 酵素工学会誌.
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[Publications] 今井弘,遠藤一夫: 環境科学シンポジウム1986講演報告集. 166-167 (1986)
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[Publications] M.Suzuki: Water Science & Technology. 18. 391-396 (1986)
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[Publications] 鈴木基之: 水質汚濁研究. 9. 612-617 (1986)
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[Publications] 海野肇: 水処理技術.
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[Publications] 荒谷敏朗: 計測と制御. 26[3]. 43-49 (1987)
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[Publications] 荒谷敏朗: 化学工学協会第52年会講演予稿集.
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[Publications] T.Sawada: Journal of Chemical Engineering of Japan. 17. 478-485 (1984)
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[Publications] 沢田達郎: 化学工学論文集. 11. 247-252 (1985)
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[Publications] 桑原正章: 酵素工学. 63. 433-438 (1985)
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[Publications] 沢田達郎: 化学工学論文集. 12. 1-6 (1986)
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[Publications] 元井正敏: 日本化学会誌. 545-551 (1986)
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[Publications] T.Sawada: Biotechnology and Bioengineering. 29. (1987)
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[Publications] S.Morooka,K.Ikemizu,H.Kamano and Y.Kato: Journal of Chemical Engineering of Japan. 19. 294-299 (1986)
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[Publications] K.Ikemizu.S.Morooka and Y.Kato: Journal of Chemical Engineering of Japan. 20. 77-81 (1987)
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[Publications] K.Fujie and H.Kubota: Water Research. 20. 1051-1058 (1986)
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[Publications] 松田智,久保田宏: 水処理技術. 27. 191-203 (1986)
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[Publications] 早貸外幸,真柄泰基: 京都大学環境衛生工学研究会論文集. 144-149 (1985)
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[Publications] 生方悠,相沢貴子,真柄泰基: 土木学会論文集. 295-301 (1986)
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[Publications] 須藤隆一: "微生物生態学1" 共立出版, 205 (1986)
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[Publications] 橋本奨: "新しい活性汚泥法" 産業用水調査会, 291 (1986)