1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60304071
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
大田黒 和生 名古屋市大, 医学部, 教授 (70128651)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
折笠 精一 東北大学, 医学部, 教授 (60001004)
河辺 香月 東京大学, 医学部, 助教授 (20124670)
水野 正彦 東京大学, 医学部, 教授 (10010175)
中込 弥男 国立小児病院, 小児医療研究センター・先天異常, 部長 (30000235)
藤本 十四秋 熊本大学, 医学部, 教授 (00040139)
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Keywords | 始原生殖細胞 / HY抗血清 / Y染色体 / ステライド・サルファーテス / ミューラー管抑制因子 / 尿道下裂 / 疫学調査 / 尿路通過障害(閉塞性腎症) |
Research Abstract |
【I】性器系基礎的研究:(1)始原生殖細胞の動態、分化につき、ヒト胚子、マウス胎仔、ニワトリ胚の3系において追究、この細胞群の移動にはフィブロネワクチン、誘引物質の関与することが判明した(藤本)。(2)HY抗血清調製方法には雄マウス細胞によるハイブリドーマ・単クローン抗体産生法が有意義であることを確認した(長井)。(3)コロニー・ハイブリダイゼーションによってえたPHY-10クローンの3564塩基対を単位とするDNA区間が正常Y染色体長腕部分にコピー分布することを発見、Y染色体異常、転座証明に利用可能な点をつきとめた(中込)。(4)X染色体短腕上に存在するステロイド・サルファーテス活性を測定した所、45Xでは正常男子より低く、46XXYでは正常女子より低い値を示し、XX男子では中間値を示すことが明らかとなった(河辺)。(5)ミューラー管抑制因子につき雌ラット胎仔末分化性管によるバイオアツセイ法を開発、追究した所、ミューラー管の分化退はこの因子自体よりも、、管の感受機構が問題であること、作用機序にznが関与する可能性が判明した(水野)。(6)ビスヂアミンによるラット先天異常発生実験によると、泌尿器系異常が22.2%に発生することを確認した(佐藤幸男)。 【II】臨床的研究:(1)疫学調査;59施設2934症例の解析(大田黒)、臨床265例の分析(大島)では尿道下裂群において、出生時の低体重(38.3%)、早産児(16.1%)が高率にみられた。(2)尿路閉塞腎症は腎への逆圧、感染(熊沢)の他に、腎炎や腎低形成の合併(小川)、尿管水力学的効率(川村)、膀胱三角部形成不全(生駒)が関与し、術前の腎盂内尿FENa値測定が予後判定に役立つことが確認された(折笠)。(3)腎形成異常の発見は早い程、予後は良く、それには出生前診断が重要なことが再確認された(小柳)。(4)新しい術式により、先天性外陰異常に対する形成術後の成績が改善された(佐藤昭太郎)。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yutaka Nakahori: Nucleic Acids Research. 14. 7569-7580 (1986)
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[Publications] 中堀豊: 蛋白質核酸酵素. 31. 1331-1339 (1986)
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[Publications] 高木健太郎: 小児外科. 19. 45-51 (1987)
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[Publications] Takashi Kuwana: THE ANATOMICAL RECORD. 215. 403-406 (1986)
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[Publications] 後藤敏明: 日本泌尿器科学会雑誌. 77. 276-288 (1986)
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[Publications] 渡辺秀輝: 泌尿器科紀要. 31. 1211-1219 (1985)