1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60400006
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
清水 慶彦 京都大学, 医用高分子研究センター, 教授 (00027111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 寿郎 京都大学, 医用高分子研究センター, 助教授 (90026089)
渡部 智 京都大学, 医用高分子研究センター, 助教授 (40167127)
人見 滋樹 京都大学, 胸部疾患研究所, 教授 (80173186)
筏 義人 京都大学, 医用高分子研究センター, 教授 (00025909)
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Keywords | ポリ乳酸 / ポリグリコール酸 / 吸収性材料 / 組織反応 / プレジェット / 軟組織補填材 / 骨固定ピン |
Research Abstract |
生体内で安全に分解吸収される再建外科手術材料を開発するために、ポリ乳酸を主体とした吸収性埋植用医用材料の研究を行ってきた。材料の合成法、成型加工法、物性、生体内の吸収過程、生体反応、生体に応用した際の有効性などについて動物実験および臨床治験により検討を重ねてきた。 1.合成法 ポリ乳酸とポリグリコール酸の共重合体の他に、ポリ乳酸とεーカプロラクトン、コラーゲン、ハイドロキシアパタイト、各種抗癌剤などとの複合・合成を行った。 2.成型加工 曲げ強度に優れた骨接合ピンの加工が可能となった。 3.生体反応 兎を用いてポリL乳酸の長期埋入試験を行い、発癌性のないことを確認した。また溶出する乳酸量を測定した。 4.応用 (1)ポリ乳酸と抗癌剤アドリアマイシンとの複合マイクロスフェアを作成し動物実験で有効性を証明し、臨床治験を行って有効であることを見た。 (2)プレジェット・フェルト布を用いて呼吸器外科、胸部外科の臨床例において治験を行い有効性を確認した。 (3)止血材として織布が有効であることを動物実験で確認した。 (4)肋骨固定ピンとして臨床に応用し、安全かつ有効であることを見た。 (5)軟組織補填材としてポリ乳酸の汎用メッシュを用いて動物実験的に各所軟組織を再建し、再建材として有効であることを確認した。 (6)胸郭変形矯正用プレートとして、漏斗胸などの胸郭変形患者の矯正手術に応用し、有効性を確認した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] O.IKE: Implant Materials in Biofunction,D.de Putter et al.eds.Advances in Biomaterials.8. 257-262 (1988)
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[Publications] 清水慶彦: Mebio. 5(4). 140-141 (1988)
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[Publications] T.Nakamura: BME-Austria '88,Conference Proceedings. 77-80 (1988)
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[Publications] 中村達雄: 人工臓器. 18(1). 101-104 (1989)
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[Publications] T.Nakamura: Die Makromolekular Chemie,Macromolecular Symposia. 19. 101-104 (1988)
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[Publications] T.Nakamura: J.Biomed.Mat.Res.