1987 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚障害児の言語教育における手指法の活用と社会適応の研究
Project/Area Number |
60410005
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Research Institution | National Institute of Special Needs Education |
Principal Investigator |
菅原 廣一 国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 研究室長 (30000269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 辰雄 国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 研究員 (00164137)
小田 侯朗 国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 研究員 (30158828)
我妻 敏博 国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 研究員 (00124206)
大沼 直紀 国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 研究室長 (20169022)
今井 秀雄 国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 研究部長 (30000285)
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Keywords | 聴覚障害 / 言語能力 / 手指メディア / 掲示文理解 / 社会適応 |
Research Abstract |
本研究では昭和60年度からの研究成果をふまえ, 昭和62年度の研究を主として以下の研究内容について実証的に究明した. このことによって我国の聾学校に在籍する児童および生徒の言語教育,とりわけ手指法の活用方針のあり方について有効な知見を得ることができた. さらに成人聾者の社会適応に関する資料(FAX利用に伴なう諸問題等)から聾学校における言語教育についての分析的考察も実施した. 1 聾学校幼稚部在籍児の手指メディア導入による言語教育について. 聴覚障害幼児の手指形態の習得状況についてVTR資料を収集し, それを解析することによって言語教育に手指メディアを導入する際の最適期の解明を試みた. その結果, 手指メディアは本来的に幼児自身のコミュニケーションにおけるニーズによって導入されるべきものではあるが, 従来の導入時期(学齢のの三歳初期項)よりもほぼ6ヶ月程度遅らせるのが妥当であるように考えられた. 今後より夛くの亊例をもとに検討を加える必要がある. 2,聾学校中学部生徒の掲示文理解と言語力について. 前年度実施の面接法による掲示文理解力の研究とそれに基づいた教育プログラム試案をさらに検討するため,通常,児に適用の言語テストを実施した. その結果, 掲示文理解力は標準化された言語力テストの結果と高い相関関係にあることが明らかとなった. このことから聾学校における教育課程の特に養護・訓練の領域で扱うべき指導内容の再検討も言語力の向上にとって必須であると考察された. 3,聴覚障害児(小学生)の言語力の評価法について. この問題については本邦および諸外国においても現在まで必ずしも完成されたものはない. 本研究では米国で開発された方法上の原理を導入した言語力評価法の研究(GAEL)を実施した.
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Research Products
(1 results)