1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60420008
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
伊藤 信夫 大阪市立大学, 理, 助教授 (10047045)
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Keywords | 地下深部 / 陽子崩壊 / 磁気単極子 / 地下深部宇宙線 |
Research Abstract |
地下深部における宇宙線荷電粒子、陽子崩壊現象や磁気単極子等を観測する装置の主要部は密封方式を採用する大型比例計数管群10cm×10cm×600cmで構成するため、その性能及び安定性に係るテストを行い充分である事を確認し、角型鉄パイプ1,000本を発注し、マイクロリークのない様充分注意してフランヂ熔接を済ませ現地に発送した。一方、現地での真空装置の準備も完了し約400本の製作を行った。 データ収集のための回路関係は、μA715HCを用いた増幅度80倍の増幅器、LM311Nを用いた波高弁別器、2016AP-10(ラム)を用いた記憶部及び8層(8×58チャンネル)を一つの単位としてデータをとりこむサブCPUのハード及びソフトとサブCPUをコントロールし、全てのデータの記録を行なうメインCPU(PC-8801MK【II】)のハード及びソフトの開発、現象をとらえるためのトリガー回路の製作及びコントロール用ソフトの開発を完了した。 これらに基づき、必要とする回路部品を発注購入して現地に発送した。 現地でのアートワークも完了している。 一方、地下6,045hg/【cm^2】及び7,000hg/【cm^2】の両地点における陽子崩壊、磁気単極子、宇宙線ミュー中間子及びニュートリノ現象の観測も並行して行なった。 現在までに、核子崩壊現象候補例はその飛跡の全てを検出器内にとどめたものが6例観測され、その崩壊寿命は約1.7×【10^(31)】年と推定される。 磁気単極子については電離損失、飛行時間差法の双方から追求している。 磁気単極子のフラックスの上限は現時点で約7×【10^(-15)】/【cm^2】sec.strが得られている。 ルバコフ効果と解釈出来る現象は一例も観測されていない。 ニュートロン振動とも解釈出来る現象が二例得られている。 ニュートリノによって創生されたと考えられる重い(【>!〜】3Gev/【c^2】)長寿命(〜【10^(-9)】秒)粒子が6,045hg/【cm^2】の地点での装置でも観測された。
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Research Products
(1 results)