1986 Fiscal Year Annual Research Report
MBE法による3C-SiCの作成とそのミリ波デバイスへの応用
Project/Area Number |
60460118
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
金田 重男 長岡技科大, 工学部, 教授 (00029406)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安井 寛治 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (70126481)
井上 泰宜 長岡技術科学大学, 分析計測センター, 助教授 (30016133)
鎌田 喜一郎 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (80100999)
弘津 禎彦 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70016525)
上林 利生 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (20111669)
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Keywords | 分子線エピタキシャル(MBE)法 / SiC單結晶 / ミリ波デバイスへの応用 |
Research Abstract |
本年度も実施計画に従い、ほゞ計画通り研究を推進することができたが、一部に二三の新しい問題点も起ってきた。以下に研究実績を箇条書に記す。 (1)SiCのMBE成長について今までおこなってきた理論的,実験的研究をもとにして成長法の指導的原理をほゞ確立した。(2)P-3C・SiCの作成については前年度に試行的に行なった結果をもとにしてかなり再現性のよい成長条件を見出した。(3)n-3C・SiCの成長に対しても実験をおこなったがドープ用材料の性質上、現有装置のまゝでは系統的なデータを得るのは稍困難であることがわかった。(4)6H・SiC基板の表面の処理法は一応解決し、P-3C・SiC/n-6H・SiCのpn接合素子のMBE成長をおこない【I】-【V】特性をはじめ種々の電気的特性の測定をおこなった。その際最終目的のミリ波デバイス実現のための基礎データをとるため特にパルス動作におけるブレークダウン特性の測定に主眼をおいた。そして二三の素子においては、かなり満足すべき特性が得られたが、高電界印加時において破壊するものが多く、安定な素子の実現のためには界面状態の改善、不純物ドープ結晶の一層の高品質化などが必要と考えられる。(5)上記(4)の問題に関連してP-SiCの作成を硼素ドープの場合に限定し、その結晶自体の高温および低温特性,電気的特性を実験的に詳細に調べた。(6)以上の研究で得られた結果により今後の問題点として、(a)成長時における真空度の一層の向上による清浄雰囲気の実現ならびに成長時の基板温度の低減化がはかれるような成長法の開発(b)SiCに対する電極材料,電極形成法の確立,(c)結晶性質のより確実なデータを得るために必要な厚膜形成法およびその為の原料特に炭素の分子線供給法の改善等が必要である。最後に述べた問題点の一部については既に改善もおこなってきている。 なお研究発表の最後の二つの論文は本研究に関連しておこなったSi-MBEを応用したデバイスに関するものである。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 金田重男: 電子通信学会技術研究報告. 86,No84(SSD86-35). 41-48 (1986)
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[Publications] Shigeo KANEDA: Jpn.J.Appl.Phys.25. 1307-1311 (1986)
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[Publications] 田中隆夫: 電気学会電子材料研究会資料. EFM-86-30. 71-78 (1986)
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[Publications] Shigeo KANEDA: J.Crys.Growth(Proc.4th Int.Conf.MBE〔York〕). 81. 536-542 (1987)
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[Publications] 金田重男: 電子通信学会論文誌. J69-C. 941-942 (1986)
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[Publications] Shigeo KANEDA: Electronics Lett.22. 92-93 (1986)
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[Publications] 佐々木昭夫: "電子デバイス工学" 昭晃堂, 229 (1985)