1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60480064
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
砂川 季昭 琉大, 農学部, 教授 (10045081)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新本 光孝 琉球大学, 農学部, 教授 (20045115)
山盛 直 琉球大学, 農学部, 教授 (90045097)
|
Keywords | 熱帯地域 / 焼畑 / 森林資源回復 / 農耕林業 / 熱帯性有用樹種 |
Research Abstract |
昭和61年度は、試験地の1年後の二次植生,萌芽再生,土壌の理化学性,導入樹種の適応性等について調査した。その結果は、次のとおりである。 1.強度に焼却された個所の二次植生はほとんど発生せず、裸地状態であった。この焼却度が植生回復に重要な影響を与えるものと考えられる。 2.R当りの切株数は対照区で約9,530本、焼畑区で約7,960本、そのうちそれぞれ約88%、約70%が萌芽再生し、焼却による差異が認められた。 3.導入樹種の活着率は、対照区,焼畑区においてそれぞれタイワンフウ84%,92%,ジャイアントギンネム84%,88%,タイワンハンノキ63%,64%,ユーカリ16%,17%で、いずれの樹種も焼畑区においてわずかによいことがわかった。1年後の平均樹高は対照区,焼畑区それぞれタイワンハンノキ122cm,180cm,タイワンフウ90cm,104cm,ジャイアントギンネム83cm,97cm,ユーカリ77cm,94cmで、いずれの樹種も焼畑区において高かった。 4.その他、京都大学熱帯農学研究室,九州大学森林経理学研究室においてアグロ.フォレストリーに関するデータを収集し、参考に供した。 5.次年の最終年度は、二次植生,萌芽再生力,土壌理化学性,導入植物の生長量の経時的な変化等を地握し、火入れ焼却後の森林資源回復について総合的な考察を加えたい。 6.土壌の理化学性は、伐採前に比較して伐採焼却直後の変化が大きく、その後時間の経過に伴い、伐採前の値に近似してくるようである。また、焼畑区は対象区に比べて、変化値の大きい傾向がみられた。
|