1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60480465
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
色田 幹雄 放射線医総研, その他, 研究員 (00162579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 和子 放射線医学総合研究所, 生理病理研究部, 主任研究官 (40166939)
常岡 和子 放射線医学総合研究所, 薬学研究部, 主任研究官 (70163855)
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Keywords | 細胞増殖因子 / コロニー形成刺激因子 / マクロファージ / 好中球 / たんぱく質一次構造解析 / 細胞培養 / 細胞株化 |
Research Abstract |
1)ラット脾培養細胞株RSP-2・P3の産生する好中球前駆細胞増殖因子(NeuGF)の精製。αサイクロデキストリンなどを添加した無血清培地で培養した標記細胞に、n酪酸とLPSを与えてNeuGFを選択的に産生誘導し、培養液30リットルをプールした。TSK3000SW,PEC101RP318などのカラムを用いたHPLCにより精製しNeuGF純品を得、N末のアミノ酸残基配列を5位まで同定した。さらに構造解析の必要がある。2)マクロファージ前駆細胞増殖因子(MφGF)の精製。マウス線維肉腫細胞株NFSaの培養液から得たMφGFの精製を試みたが、最終純度まで精製できなかった。しかし、ヒト尿から得たMφGFは、3段階の低速カラムクロマトの後に2段階の高速液体クロマトを行い、純品を得ることができた。N末のアミノ酸残基配列を44位まで決定したが、遺伝子工学的手法で他の研究者が推定した配列と1個所に相違が認められた。 3)IL-3およびCSFを分泌する造血統御細胞株の樹立。C3H系マウスに移植すると3週間以内に著しい白血球増多症を起させる脾細胞腫を発見した。この細胞はThy1・2陽性であるのでT細胞由来であると思われる。培養細胞として株化することに成功し、培養液中に大量のIL-3およびCSFを分泌することを証明した。 4)精製したMφGFおよびNeuGFの生物作用の検討。マウス腹腔Mφを分離し、ヒト尿から精製したMφGFを与えたとき、活性化酸素生成能が亢進することを証明した。また、マウス骨ずい細胞を培養し、MφGFおよびNeuGFを単独または併用投与したときの白血球前駆細胞の増殖の動態ならびに放射線感受性の経時変化を解析した。
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[Publications] Kanada,T.: J.Pharmacobio-Dyn.10. (1987)
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[Publications] Sugavara,S.: J.Radiat.Res.28. (1987)
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[Publications] Yoshida,K.: Leukemia Res.(1987)
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[Publications] 色田幹雄: 生化学. 59. (1987)
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[Publications] Wu Chu-tse: Cell Struct.Func.(1987)
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[Publications] Sakai N.: J.Pharmacobio-Dyn.10. (1987)