1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60860005
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Research Institution | Fukui Prefectural College |
Principal Investigator |
大城 閑 福井県立短大, その他, 助教授 (20115801)
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Keywords | メロン / 育種 / 組織培養 / 大量増殖 |
Research Abstract |
1.交配による耐病性メロンの作出 (1)ネット型メロンに関しては、春作32系統448個体、秋作20系統572個体を果実品質およびツルガレ病、ウドン粉病耐性について検定し7個体を選抜した。 (2)マクワ型メロンとの交配では、61年度選抜用素材として5系統25個体を選抜し、【F_2】種子を得た。 2.組織培養による増殖 (1)若い葉と節の組織を培養に供した。葉はオーキシン、サイトカイニンのいずれか一方、または双方が含まれる培地でカルスを形成するのみで苗条分化はみられなかった。節はサイトカイニンのみが含まれる培地で不定芽を分化したので、以降の実験には節を用いた。 (2)カイネチン,2iP,ベンジルアデニン(BAP)のうち、BAPが不定芽形成に最も適していた。 (3)ナフタレン酢酸(NAA)とBAPを組み合わせて培地に加えて培養したところ、BAP1.0μMのみを含む培地で1外植体当り2.6個の不定芽が得られた。BAPの濃度が高くなると不定芽数は増え、5.0μMで1外植体当り4.4個となったが、半透明の異状な不定芽が増加した。NAAが加わると著しくカルスを形成し、不定芽数は減少した。 (4)得られた不定芽はさらに節ごとに分割し、BAP0.5μMを含む培地で継代培養して増殖することができた。 (5)発根はIBA0.1〜0.5μMを含むバーミキュライト上で行い、充分に発根したものを鉢上げし、密閉容器内に置き、少しずつ外気を導入し、次いで自然光人工気象室を充分に加湿した中へ移し、順化した。発根および順化方法についてはさらに検討する必要がある。 (6)春作および夏作で選抜した個体を上記方法により増殖し、順化して得られた苗を春作として栽培するための準備を進めている。
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