1986 Fiscal Year Annual Research Report
農産物の動特性による品質判定システムの人工知能化と標準化
Project/Area Number |
60860025
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
池田 善郎 京大, 農学部, 助教授 (50026465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 清和 京都大学, 農学部, 助手 (60026581)
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Keywords | 周波数応答関数 / 線形システム / ARMAモデル / ARモデル / 最大エントロピー法 / 平均応答法 / 形状記憶合金 / 農業用ロボット |
Research Abstract |
本年度の研究は、(1)加振装置の改良(ハードウェア)、(2)農産物の動的モデルの改良(ソフトウェア)、(3)農産物ハンドリング用人工把握指の開発(ハードウェア)を主点として、農業用ロボットハンドの開発基礎の確立をはかった。 (1) 農産物に不規則加振力を加える場合、外部雑音の影響で出力のSN比が低下するのを防ぐために平均応答法によった。50回の反復実験の結果、出力のSN比に若干の改善が見られた。 同一加振点による応答特性には極めて良好な再現性が得られた。 農産物は70〜120Hzの帯域で、線形システムと考えられる。 応答特性は農産物の品貭変化を反映していることが分かった。 加振点は農産物の左右2点とし、加受振点を入れ替えて実験した結果、周波数応答特性に差が見られた。農産物の形状・品質・加振器の非対称性によるものと考えられる。 (2) 農産物の動的モデルとして、ARMAモデルを想定しパラメータの推定を試みたが、アルゴリズムに非線形連立方程式の数値解法を含むために、極めて不安定になった。従ってARMAモデルを採用する場合の数値計算法の開発が今後の問題点である。 このような不安定性を回避するために、近似精度は落ちるが 計算アルゴリズムの確立しているARモデルをあてはめて、最大エントロピー法でパラメータを推定した。計算法は安定しているが、時間がかかることと、FFT法によって直接推定した周波数応答曲線と比較した場合高周波領域で不一致がみられた。 (3) 人工把握指の駆動のために形状記憶合金を使用して、動特性を調べ、利用の可能性が見出せた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 池田善郎: 農業機械学会誌. 48. 69-179 (1986)
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[Publications] Yoshio Ikeda: Memoirs of the College of Agriculture,Kyoto University. 129. 47-54 (1986)