1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60870068
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
堀内 博 東北大学, 歯, 教授 (00013962)
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Keywords | 歯槽骨 / 立体X線像撮影装置 / 三次元的解析 |
Research Abstract |
歯の周囲の疾患に関する歯槽骨吸収状態を三次元的に把握するための手段として、次のようなシステムを考案した。 複数方向からのX線照射が可能である立体X線像撮影装置を開発し、この装置より得られるX線像を、立体写真測量法に従いステレオ実体鏡を用いて計測し、歯槽骨の骨欠損像を数量的に測定した。また、このシステムにより得られた測定値の精度を知るため、実験に用いた試料を実際に切片に切断し、断面像を立体構築して得られる測定値と比較した。 開発したX線装置は、管電圧70kV、管電流10mA、2個のX線発生器を持ち、発生器は同軸上に取り付け、中心軸に対し各15度ずつ傾斜し、各々5度の微調整が可能である。X線の中心方向の指示はライトガイドを使用し、発生器は2個同時、または1個ごとの照射が可能である。 ステレオ実体鏡としては、東京光学(株)製のものを用いた。 また、切断像より立体を構築し、測定する装置として日本光学(株)製コスモゾーン98システムを使用している。 現在、基礎実験として頭蓋骨標本を試料として用い、試料の歯槽骨頂部に歯周ポケットを想定して人工的に骨欠損像を作製し、この部に合わせて金属線ワイヤーを装着させ、先に述べた立体X線像撮影装置を用いて2方向よりX線撮影を行なっている。 X線は、ステレオ実体鏡を使用して三次元計測し、吸収された歯槽骨の頂部や、ポケット底部の形態を測定している。 X線撮影後、試料を切片に切断し、断層像をコスモゾーン98システムに入力し三次元計測を行い、立体写真測量法を用いた方法による測定値と比較検討を行っている。
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