1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61065003
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田伏 岩夫 京大, 工学部, 教授 (80025907)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 裕久 京都大学, 工学部, 助手 (00111930)
斎藤 烈 京都大学, 工学部, 助手 (20026082)
清水 剛夫 京都大学, 工学部, 助教授 (10025893)
本多 健一 京都大学, 工学部, 教授 (60013091)
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Keywords | 分子認識 / 超分子系 / 流束 / 受容 / 制御 / 変換 / 蓄積 |
Research Abstract |
「超高秩序分子システム」の設計原理の確立 従来主として2成分,3成分均一系に対して田伏らにより確立された分子認識概念を多成分系・多相系に拡張することに成功した。分子認識に基づく分子の自己組織化を応用して人工細胞素子(3相系)を合成することに成功した結果、【10^2】【A!°】サイズの安定な超微細粒子を設計・合成する概念と実践方法を確立し得た。これに基づいてエネルギー流束変換素子,光一分子や分子一分子流束の入出力・変換のための機能素子で修飾した極微細の安定化人工細胞素子を初めて得ることが出来た。電極と溶液からなる液/固・2相系について、光流束受容・変換のための多重分子修飾などに成功するなど、本研究で目指す素子のための分子設計原理を確立した。 「超極限機能に関わる物性の設計」 フラビン型電子流束変換素子で修飾した人工細胞素子におけるエネルギー流束ダイナミクスを解明することに成功した。これは人工細胞素子で最も速い分子によるエネルギー変換速度と効率である。ケミカルポテンシャルを入力流束として用い、エネルギー流束の入出力を高効率かつベクトル的に処理する基礎原理に到達した。光感覚の基礎となる光刺激応答機能として光流束の受容素子,CD光活性な素子を開発、これで機能化した人工細胞を開発した。これを用いて光一分子情報変換を行わせた結果、1光子→14分子という情報の増巾変換を初めて達成した。電気刺激応答分子素子による電子流束増巾のための刺激応答性や、分子流束入力に応じた膜応答電位・電流など多様な刺激応答性の発現にも成功した。ポルフィリン金属錯体-ポリピロールで多重分子層修飾した修飾電極を開発して光流束-電子流束変換を効率良く行なわせることにも成功を収めた。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] I.Tabushi et al.: Tetrahedron Letters. 27. 4589-4592 (1986)
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[Publications] I.Tabushi et al.: Tetrahedron Letters. 27. 5401-5404 (1986)
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[Publications] I.Tabushi et al.: J.Amer.Chem.Soc.108. 4514-4518 (1986)
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[Publications] I.Tabushi et al.: J.Amer.Chem.Sco.108. 6409-6410 (1986)
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[Publications] I.Tabushi et al.: Tetrahedron Letters. 27. 1187-1191 (1986)
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[Publications] K. Honda et al.: Synthetic Metals. 18. 725-730 (1987)
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[Publications] 田伏岩夫: "化学で生命を創る" 共立出版, 116 (1986)
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[Publications] 田伏岩夫: "バイオテクノロジーとエレクトロニクスの融合をめざして(バイオインダストリー誌)" CMC社, 6 (1986)