1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61065003
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
本多 健一 京都大学, 工学部, 教授 (60013091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
彌田 智一 京都大学, 工学部, 助手 (90168534)
黒田 裕久 京都大学, 工学部, 助手 (00111930)
山村 和夫 京都大学, 工学部, 助手 (80108761)
斎藤 烈 京都大学, 工学部, 助教授 (20026082)
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Keywords | 自己組織化 / 化学分子認識 / 修飾機能化 / 多重修飾 / 超極限機能 / 超分子システム / Flux Conjugation / 最適配列 |
Research Abstract |
本研究は、分子間の特異的認識の解明ならびにその認識力に基づく分子の自己組織化(化学分子認識)と電極・半導体基体表面の修飾機能化ならびにそれに基づく集積機能材料の設計(多重修飾)を2大基本理念におき、従来の機能性材料を飛躍的に打破する超極限機能の発現を超分子システムとして実現することを目的とする。61、62年度の知見をもとに以下のような成果を得た。1.化学分子認識に基づく超分子システムの設計については、(1)多成分・多相系の超高秩序分子システム設計のための流束間相互作用の厳密な解析、(2)DNA塩基配列構造の多重かつ精密認識の解明ならびにその人工的再現、(3)分子間相互認識に基づく電子流束・分子流束を制御する人工酵素、(4)電子流束・分子流束を最適化する"Flux Conjugation"に基づく人工細胞の異相間電子流束制御、(5)分子認識応答型単分子膜ならびに光応答人工細胞による情報変換超分子システム、(6)自己組織化能を有する分子集合体による刺激応答機能などの点において、従来の化学認識を飛躍的に越える超極限機能を示すことが実証され、その設計指針のいくつかを具体的に示すことができた。2.多重修飾に基づく超分子システムの設計については、多元的に機能集約された機能単位を有効なマトリックスに最適配列することを目標とし、(1)多次元情報変換機能分子の設計、(2)機能単位間相互作用に基づく分子間電子移動過程における構造因子の解明と半導体触媒・電極の2光子エネルギー移動型増感システム、(3)LB法と電位走査下電析法による導電性高分子マトリックスの構造制御、(4)ドーピング過程を利用した導電性高分子の機能化および複合材料化によって段階的に実現することに成功した。超分子システムの超極限機能の最適化については、分子設計から材料化に至るまでの精緻かつ統合的な方法論の開拓が要求され、本研究で得られた設計指針をより一般化する研究の継続が望まれる。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] I.Tabushi: Coordination Chem.Rev.,. 86. 1-42 (1988)
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[Publications] I.Saito: Tetrahedron Lett.,. 29. 3963-3966 (1988)
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[Publications] K.Yamamura: Tetrahedron Lett.,. 29. 1797-1800 (1988)
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[Publications] Y.Kuroda: J.Chem.Soc.,Perkin II.
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[Publications] T.Shimidzu: Pure&Appl.Chem.,. 60. 1025-1032 (1988)
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[Publications] T.Iyoda: Electrochem.Soc.,Proceeding. 88. 169-175 (1988)
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[Publications] 窪川裕: "光触媒" 朝倉書店, 189 (1988)
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[Publications] I.Saito: "Photoreactions of Nucleic Acids and Their Constitutents with Amino Acids and Related Compounds" John Wiley&Sons,